pkmnの世界なのでカタカナ名前推奨です。
pkmn短編
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ジムチャレンジスタート初日に無謀にもワイルドエリアの奥まで行ってしまいキバナに助けてもらってからモモは、ポケモンたちのレベルを上げ、様々なトレーナーバトルを経験し、バウタウンまで進んでいた。
「バニプッチ!ワシボン!今日の特訓はここまでにしようか〜」
汗を拭きながら特訓終了を告げると、バニプッチもワシボンも嬉しそうに近寄ってきた。特訓後はご飯の時間だからだ。
「いっつもカレーだから今日はレストランでも行ってみよっか。バウタウンにはシーフードレストランがあるんだって〜!」
キルクスタウンにステーキハウスはあるが、シーフードレストランはない。港町バウタウンならではのレストランだ。しかも、シーフードレストラン"ぼうはてい"はテレビで特集が組まれるほどの人気店。ポケモンフーズも地元のシーフードを使った特別製らしい。折角バウタウンにいるんだから、一度は行ってみたいと思っていた。
1人と2匹はウキウキしながらレストランに入る。チリリンと来店を知らせる鈴が鳴る。
「いらっしゃいませ。ご予約はされていますか?」
「え…!あ、してないです…」
テレビに出るほどの人気店。確かに予約でいっぱいかもしれない。ポケモンたちとの特訓に夢中でそこまで考えていなかった。
「…申し訳ありません。本日はご予約でいっぱいでして…」
「そんな……」
すっかりレストランの気分だったモモはショックが大きい。考えなしだったのは自分だけど、シーフード食べるぞーと意気込んでいたのですごく悲しい気持ちだ。
…まあでも予約をしていなかったのは自分の落ち度だし仕方ない。出店でバウタウン産シーフードを仕入れてシーフードカレーでも作ればいいかなんて思い直すと、分かりました、と告げ店を後にした。
「バニプッチ!ワシボン!ごめんね〜!
お店予約でいっぱいだった…!」
モモの言葉を聞いて、バニプッチはモモの頬に自分の頬をぺたっと付けた。これはバニプッチの慰めみたいなもので、いいよ、だとモモは思っている。
「ごめんね。ありがとう」
ワシボンもモモの肩に止まって嘴を摺り寄せた。これもいいよみたいなものだ。
「2人とも優しいなぁ。
気を取り直して海鮮色々買って、シーフードカレー作ろう!」
1人と2匹は気を取り直し楽しそうに買い物に向かう。モモと幼い頃から一緒にいるからか、切り替えの速さが似たもの同士だった。
「ふふふふ〜ん♪」
無事に美味しそうな海鮮が手に入ったので、モモは近くの広場にテントを張りカレーを作る。少しレストランに近い気もしたが、ここがとても夕日が綺麗な広場なのだ。食べ終わったら撤収するから…なんて心の中で謝って作り始ると、新鮮な海鮮がたくさん入ったカレーはとても良い匂いがしてきた。すっかりお腹がすいているので完成が待ち遠しい。
「モモ?」
「へ?…わ!キバナさん!」
急に背後から声がかかり驚いて振り向くとキバナが立っていた。
「なんでバウタウンに…?!」
「いやそこ…
「モモ!!!」
驚きながら尋ねるとキバナの言葉を遮るように聞き覚えのある声がした。
「え!?お兄ちゃん!?」
突然のキバナの後ろから登場したマクワに驚いているとそのままハグされる。マクワの後ろにはターフタウンのヤローに、バウタウンのジムリーダールリナ、あと見知らぬ白と黒が混ざった髪色の男性がいた。
「え…?ヤローさん…?ルリナさん…?へ?」
何故かキバナさんとお兄ちゃんとヤローさんとルリナさんと男の人が一緒に?バウタウンで?
「つまり若手のジムリーダーだけで集まってお食事会というか意見交換会みたいなことをしていたんですね?シーフードレストラン"ぼうはてい"で…!」
「モモに気づかなかったよ。ごめん」
「ううん。全然いいよ」
5人が一緒にいる理由を教えてもらったところで、モモこそなんでここでカレーを作っているのかを聞かれたので、"ほうぼうてい"で断られてしまったのでシーフードカレーを作っていることを伝えた。
食べてみたい気持ちはあったので、いいなぁとは思うがもう切り替えているので、マクワに謝られても困る。それに店員に断られているところを見られても恥ずかしいだけだし、気付かれていなくてむしろ良かった。
向こうは店を出たところでカレーの良い匂いがして気になって見に来たところモモがいたらしい。背の高いキバナがカレーを作る後ろ姿を見て、もしかするとモモなのでは?と気付いたようだ。
もう少しで美味しいカレーも出来上がる。
「それにしてもたまにお兄ちゃん夜いないけど、こんな感じで集まってるんだね」
ジムリーダー同士って仲間って感じでいいね。なんてニコニコしながら言ったら、何故かルリナが目頭を押さえていた。
「…なんて可愛い子なの…!!」
目頭を押さえ、震えだしたルリナを心配し声をかけようとしたところで、ルリナが急に大きい声を出したのでビクッとする。
そして、ガバッとモモに抱きつこうとしたところでマクワが止めた。
「ルリナさんが可愛いもの好きなのは知ってるけど、モモに抱きつくのはダメです」
「…マクワくんったら、意外にシスコンなのね」
チェッと口を尖らせながら、伸ばした手をしまうルリナ。マクワはシスコンと言われて恥ずかしそうにするどころか、当然でしょと言わんばかりで、言われたモモも、お兄ちゃんはモモのこと可愛いもんね!と自信満々だ。似たもの兄妹でルリナはクスッと笑ってしまう。
「あなたたち2人とも可愛いわ」
そんなモモたちをどこか面白くなさそうにキバナは見ていた。
「あ!カレー焦げちゃう!」
みんなで談笑している中、ワシボンに袖を引っ張られてモモは、カレーを作っている最中だったのを思い出した。折角のシーフードカレーが焦げてしまっては意味がない。
輪から離れ、かき混ぜていたオタマでカレーを味見するが、海鮮の味がしっかり沁みていてとっても美味しかった。
「バニプッチ、ワシボン、食べよっか〜!
美味しくできたよ〜」
2匹にはポケモンフーズにカレーをかけて、自分にはお米の上にカレーをかけてご飯を食べる準備をすると声をかける。2匹とも待ってました!と言わんばかりで喜びの声をあげた。
「ふーん。モモってポケモンとしっかり向き合っているのね。
信頼関係が出来上がっているのが見てわかるわ」
「オレ様がワイルドエリアで見つけた時も"げんきのかけら"くださいってお願いされたしな。
大事にしてるのは伝わるよな」
1人と2匹の様子を見ていたルリナが感心したように言うと、キバナが嬉しそうに続く。
それを聞いてマクワは当然と言わんばかりに頷いた。ヤローもジムバトル中のモモを思い出し、信頼関係を築けているトレーナーのバトルだったんだなと頷いた。それを聞いた白と黒の髪の男性…こと、スパイクタウンのネズも関心を寄せ、チラリとモモを見る。ジムリーダーたる者、ポケモンと信頼関係が作れているトレーナーがいることは喜ばしいことだ。
「ジムバトルに来るのが楽しみだわ。
モモ、いつジムにチャレンジするつもりなの?」
「ん!
もぐもぐ…もぐもぐ…
えっと、ちょうど明日にでもチャレンジしに行く予定で景気付けにレストラン行こうかなって思ってたんです」
食べている途中でルリナに話しかけられて慌てて飲み込んで答えるモモ。答えを聞いたルリナは楽しみにしているわねと言いながら、ヤローと一緒に帰っていった。
「オレ様のところにも早く来いよ?
と言っても、先にモモのお兄チャンに勝たなきゃだけどな」
帰っていくルリナとヤローを見送ったキバナがニヤっとしながらモモの頭にポンッと手を置く。
「がむばりむす!」
もぐもぐしながら答えるモモにプッと
笑ってしまうキバナ。平和そうにカレーを頬張りながら答える姿は、先日雷雨の中ワイルドエリアで震えていた時とは大違いだ。
いや、瞳の力強さは一緒か。
その時、ふと視線を感じキバナが顔を上げると、鋭い視線でキバナを見るマクワとモモの相棒のバニプッチとワシボンがいた。
(こいつら…全員モモのこと好きすぎだろ)
ちょっとスキンシップするだけで睨みつけてくるガードマンたち。別にガードはしてこないが、キバナの行動を見て察したようにチラリとこちらを見てくるネズ。
(てか、マクワにもネズにもモモのこと気に入ってるのバレてら)
「…ん!そうだ!キバナさん!」
「おう、なんだ?」
急にカレーを食べていたモモに話しかけられ、視線を下げるとモモは自分のリュックをゴソゴソと漁っていた。
「ワイルドエリアでは本当にありがとうございました!」
リュックから取り出し、手渡されたのは2つの"げんきのかけら"。トレーナーバトルで得たお金で買ったようだ。いつキバナに会ってもいいように、リュックに常備しておいたらしい。新人にとって"げんきのかけら"は、正直高い。しかし、ポケモン達を先日のような目には二度と合わせまいと心に決めたモモはきちんと買っておいた。
「あの時助けていただいて本当に嬉しかったです。とっても不安だったので」
"げんきのかけら"必ず返せよ、なんて言ったものの新人に高い買い物なのはキバナも重々承知だったので、まさかこんなにすぐ返ってくるとは思わず、モモの律儀さに驚く。
マクワはそんなモモに、さすがモモ良い子すぎる…なんて感動しているがそこは置いておこう。
新人にとって高い買い物なのは間違いない。
「モモ、お前今所持金キツイだろ…?」
図星を突かれてギクリとするモモ。キバナに返す分と自分の相棒達の分、計4個買ったのでお財布はなかなかのピンチだ。しかも今日レストランで奮発する予定だったので、海鮮もモリモリ買ってしまった。…つまり半分は金使いが荒いせいかもしれないけど。
「これはナックルシティのジムチャレンジまでモモが来れたら、その時貰ってやるよ」
「え!でも…」
「ジムチャレンジは途中でリタイヤも多いんだぜ、舐めんな。
まあモモなら辿り着けるかもな」
キバナはニカッと笑いながら軽くモモの額を小突く。キバナに小突かれた額をスリスリと擦りながらモモは顔をあげる。
「分かりました!じゃあ、その時に必ず返しま…
「まあ、モモがオレ様に悪いと思ってるなら、デートで許してやるよ」
「「へ…?/ はぁ?!」」
2人の様子を見守っていたマクワだったが、さすがに声をあげる。ネズは小さくため息を吐いた。
モモは素っ頓狂な声を出していた。
ー また会えたんだから逃す訳ないよな ー
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ジムリーダーたちの口調を変更しました。
「バニプッチ!ワシボン!今日の特訓はここまでにしようか〜」
汗を拭きながら特訓終了を告げると、バニプッチもワシボンも嬉しそうに近寄ってきた。特訓後はご飯の時間だからだ。
「いっつもカレーだから今日はレストランでも行ってみよっか。バウタウンにはシーフードレストランがあるんだって〜!」
キルクスタウンにステーキハウスはあるが、シーフードレストランはない。港町バウタウンならではのレストランだ。しかも、シーフードレストラン"ぼうはてい"はテレビで特集が組まれるほどの人気店。ポケモンフーズも地元のシーフードを使った特別製らしい。折角バウタウンにいるんだから、一度は行ってみたいと思っていた。
1人と2匹はウキウキしながらレストランに入る。チリリンと来店を知らせる鈴が鳴る。
「いらっしゃいませ。ご予約はされていますか?」
「え…!あ、してないです…」
テレビに出るほどの人気店。確かに予約でいっぱいかもしれない。ポケモンたちとの特訓に夢中でそこまで考えていなかった。
「…申し訳ありません。本日はご予約でいっぱいでして…」
「そんな……」
すっかりレストランの気分だったモモはショックが大きい。考えなしだったのは自分だけど、シーフード食べるぞーと意気込んでいたのですごく悲しい気持ちだ。
…まあでも予約をしていなかったのは自分の落ち度だし仕方ない。出店でバウタウン産シーフードを仕入れてシーフードカレーでも作ればいいかなんて思い直すと、分かりました、と告げ店を後にした。
「バニプッチ!ワシボン!ごめんね〜!
お店予約でいっぱいだった…!」
モモの言葉を聞いて、バニプッチはモモの頬に自分の頬をぺたっと付けた。これはバニプッチの慰めみたいなもので、いいよ、だとモモは思っている。
「ごめんね。ありがとう」
ワシボンもモモの肩に止まって嘴を摺り寄せた。これもいいよみたいなものだ。
「2人とも優しいなぁ。
気を取り直して海鮮色々買って、シーフードカレー作ろう!」
1人と2匹は気を取り直し楽しそうに買い物に向かう。モモと幼い頃から一緒にいるからか、切り替えの速さが似たもの同士だった。
「ふふふふ〜ん♪」
無事に美味しそうな海鮮が手に入ったので、モモは近くの広場にテントを張りカレーを作る。少しレストランに近い気もしたが、ここがとても夕日が綺麗な広場なのだ。食べ終わったら撤収するから…なんて心の中で謝って作り始ると、新鮮な海鮮がたくさん入ったカレーはとても良い匂いがしてきた。すっかりお腹がすいているので完成が待ち遠しい。
「モモ?」
「へ?…わ!キバナさん!」
急に背後から声がかかり驚いて振り向くとキバナが立っていた。
「なんでバウタウンに…?!」
「いやそこ…
「モモ!!!」
驚きながら尋ねるとキバナの言葉を遮るように聞き覚えのある声がした。
「え!?お兄ちゃん!?」
突然のキバナの後ろから登場したマクワに驚いているとそのままハグされる。マクワの後ろにはターフタウンのヤローに、バウタウンのジムリーダールリナ、あと見知らぬ白と黒が混ざった髪色の男性がいた。
「え…?ヤローさん…?ルリナさん…?へ?」
何故かキバナさんとお兄ちゃんとヤローさんとルリナさんと男の人が一緒に?バウタウンで?
「つまり若手のジムリーダーだけで集まってお食事会というか意見交換会みたいなことをしていたんですね?シーフードレストラン"ぼうはてい"で…!」
「モモに気づかなかったよ。ごめん」
「ううん。全然いいよ」
5人が一緒にいる理由を教えてもらったところで、モモこそなんでここでカレーを作っているのかを聞かれたので、"ほうぼうてい"で断られてしまったのでシーフードカレーを作っていることを伝えた。
食べてみたい気持ちはあったので、いいなぁとは思うがもう切り替えているので、マクワに謝られても困る。それに店員に断られているところを見られても恥ずかしいだけだし、気付かれていなくてむしろ良かった。
向こうは店を出たところでカレーの良い匂いがして気になって見に来たところモモがいたらしい。背の高いキバナがカレーを作る後ろ姿を見て、もしかするとモモなのでは?と気付いたようだ。
もう少しで美味しいカレーも出来上がる。
「それにしてもたまにお兄ちゃん夜いないけど、こんな感じで集まってるんだね」
ジムリーダー同士って仲間って感じでいいね。なんてニコニコしながら言ったら、何故かルリナが目頭を押さえていた。
「…なんて可愛い子なの…!!」
目頭を押さえ、震えだしたルリナを心配し声をかけようとしたところで、ルリナが急に大きい声を出したのでビクッとする。
そして、ガバッとモモに抱きつこうとしたところでマクワが止めた。
「ルリナさんが可愛いもの好きなのは知ってるけど、モモに抱きつくのはダメです」
「…マクワくんったら、意外にシスコンなのね」
チェッと口を尖らせながら、伸ばした手をしまうルリナ。マクワはシスコンと言われて恥ずかしそうにするどころか、当然でしょと言わんばかりで、言われたモモも、お兄ちゃんはモモのこと可愛いもんね!と自信満々だ。似たもの兄妹でルリナはクスッと笑ってしまう。
「あなたたち2人とも可愛いわ」
そんなモモたちをどこか面白くなさそうにキバナは見ていた。
「あ!カレー焦げちゃう!」
みんなで談笑している中、ワシボンに袖を引っ張られてモモは、カレーを作っている最中だったのを思い出した。折角のシーフードカレーが焦げてしまっては意味がない。
輪から離れ、かき混ぜていたオタマでカレーを味見するが、海鮮の味がしっかり沁みていてとっても美味しかった。
「バニプッチ、ワシボン、食べよっか〜!
美味しくできたよ〜」
2匹にはポケモンフーズにカレーをかけて、自分にはお米の上にカレーをかけてご飯を食べる準備をすると声をかける。2匹とも待ってました!と言わんばかりで喜びの声をあげた。
「ふーん。モモってポケモンとしっかり向き合っているのね。
信頼関係が出来上がっているのが見てわかるわ」
「オレ様がワイルドエリアで見つけた時も"げんきのかけら"くださいってお願いされたしな。
大事にしてるのは伝わるよな」
1人と2匹の様子を見ていたルリナが感心したように言うと、キバナが嬉しそうに続く。
それを聞いてマクワは当然と言わんばかりに頷いた。ヤローもジムバトル中のモモを思い出し、信頼関係を築けているトレーナーのバトルだったんだなと頷いた。それを聞いた白と黒の髪の男性…こと、スパイクタウンのネズも関心を寄せ、チラリとモモを見る。ジムリーダーたる者、ポケモンと信頼関係が作れているトレーナーがいることは喜ばしいことだ。
「ジムバトルに来るのが楽しみだわ。
モモ、いつジムにチャレンジするつもりなの?」
「ん!
もぐもぐ…もぐもぐ…
えっと、ちょうど明日にでもチャレンジしに行く予定で景気付けにレストラン行こうかなって思ってたんです」
食べている途中でルリナに話しかけられて慌てて飲み込んで答えるモモ。答えを聞いたルリナは楽しみにしているわねと言いながら、ヤローと一緒に帰っていった。
「オレ様のところにも早く来いよ?
と言っても、先にモモのお兄チャンに勝たなきゃだけどな」
帰っていくルリナとヤローを見送ったキバナがニヤっとしながらモモの頭にポンッと手を置く。
「がむばりむす!」
もぐもぐしながら答えるモモにプッと
笑ってしまうキバナ。平和そうにカレーを頬張りながら答える姿は、先日雷雨の中ワイルドエリアで震えていた時とは大違いだ。
いや、瞳の力強さは一緒か。
その時、ふと視線を感じキバナが顔を上げると、鋭い視線でキバナを見るマクワとモモの相棒のバニプッチとワシボンがいた。
(こいつら…全員モモのこと好きすぎだろ)
ちょっとスキンシップするだけで睨みつけてくるガードマンたち。別にガードはしてこないが、キバナの行動を見て察したようにチラリとこちらを見てくるネズ。
(てか、マクワにもネズにもモモのこと気に入ってるのバレてら)
「…ん!そうだ!キバナさん!」
「おう、なんだ?」
急にカレーを食べていたモモに話しかけられ、視線を下げるとモモは自分のリュックをゴソゴソと漁っていた。
「ワイルドエリアでは本当にありがとうございました!」
リュックから取り出し、手渡されたのは2つの"げんきのかけら"。トレーナーバトルで得たお金で買ったようだ。いつキバナに会ってもいいように、リュックに常備しておいたらしい。新人にとって"げんきのかけら"は、正直高い。しかし、ポケモン達を先日のような目には二度と合わせまいと心に決めたモモはきちんと買っておいた。
「あの時助けていただいて本当に嬉しかったです。とっても不安だったので」
"げんきのかけら"必ず返せよ、なんて言ったものの新人に高い買い物なのはキバナも重々承知だったので、まさかこんなにすぐ返ってくるとは思わず、モモの律儀さに驚く。
マクワはそんなモモに、さすがモモ良い子すぎる…なんて感動しているがそこは置いておこう。
新人にとって高い買い物なのは間違いない。
「モモ、お前今所持金キツイだろ…?」
図星を突かれてギクリとするモモ。キバナに返す分と自分の相棒達の分、計4個買ったのでお財布はなかなかのピンチだ。しかも今日レストランで奮発する予定だったので、海鮮もモリモリ買ってしまった。…つまり半分は金使いが荒いせいかもしれないけど。
「これはナックルシティのジムチャレンジまでモモが来れたら、その時貰ってやるよ」
「え!でも…」
「ジムチャレンジは途中でリタイヤも多いんだぜ、舐めんな。
まあモモなら辿り着けるかもな」
キバナはニカッと笑いながら軽くモモの額を小突く。キバナに小突かれた額をスリスリと擦りながらモモは顔をあげる。
「分かりました!じゃあ、その時に必ず返しま…
「まあ、モモがオレ様に悪いと思ってるなら、デートで許してやるよ」
「「へ…?/ はぁ?!」」
2人の様子を見守っていたマクワだったが、さすがに声をあげる。ネズは小さくため息を吐いた。
モモは素っ頓狂な声を出していた。
ー また会えたんだから逃す訳ないよな ー
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