手をとって
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ものすごい勢いで誰かが駆けてくる
向かってるのは、確実に私たちの元、で
え、なに、なにこれ
『さ…佐助さん?…あの』
「あー…、あのね聖夜ちゃん。あれが「佐助ッ!!!何をし………む?」
全身が赤い服装の人は、ブレーキ掛けるように私達の前で止まる
佐助が横で、苦笑した
「…この方が、俺様の主
真田「真田源次郎幸村と申す!」
旦那、俺様の話聞いて?!」
「名はなんと?」
『…っ聖夜…です…』
「聖夜とは…変わった名でござるな…」
不思議そうに言われて、びくり、と肩が震えた
怪しまれただろうか、と不安なまま真田さんを見上げる
けれど、
「だが、優しく心地よい音だ。
聖夜殿に似合った良い名でござるな!」
『!!!
(う…わ…)』
顔が熱くなるのを感じた。
胡散くさくない言い方に、心の底からの笑顔。
どうしよう。心臓の音、佐助に聞かれたら。絶対からかわれるな。
「聖夜殿は「ま、旦那!話は大将と一緒に団子でも食べながら…ね?」」
「?そ、そうか…?」
佐助に押されて館の中に入っていく真田さんを見てホッとする
良かった、感じのいい人だ
…問題は、これからなんだけど
「聖夜ちゃ~ん、置いてっちゃうよ~」
『!あ、待って!』
―――――………
通されたのは、多分応接間みたいな所で
私の右隣に佐助が座って、その右斜め前に真田さんが座ってる
私の前には、多分武田信玄公が座るんだろう
いや、既にこういう空気体験してるけど。してるけど、慣れるもんじゃないんだよ。
下手したら私死んじゃうんだよ。いろんな意味で。
…お団子食べて幸せそうな顔してる真田さんが今だけ羨ましい…
「…聖夜ちゃん、頭下げて」
言われた通りに頭を下げ、そして、見上げ、る。
びり、と肌が粟だった。
とてつもなく、大きい。体もだけど、佇まいが、すべてが。
政宗の何倍も戦国を生きてきたことを証明していた。
「ほう……そなたが天女か」
「あ゙っ、大将それはっ」
「?!聖夜殿が?!真でござるか?!」
『…てんにょ?』
聞いたことのないその単語に、首を傾げた
横を見ると、佐助が焦ったように私を伺っている
『…佐助、?』
「あ、あーっと…」
「…佐助、もしやお主…
聖夜殿に何も伝えていないのか?」
「(どっきーん)」
あ、図星だこいつ
「ふむ…
天女殿、名はなんと申す?」
『…聖夜です』
「どのようにして甲斐に?」
『…宿無しのところを、佐助様に、良い働き口があるから、と』
…嘘は、言っていない
けれど奥州にいたというのはわざわざ口に出さないでおいた。
どうせ、知っているのだろうから。
「ほう…なるほどのう…」
じろりと、武田信玄公が佐助を見る
「伊達に舞い降りた天女。そう呼ばれておる。」
『…は…い…?』
なんだ、それは。
.