青い三日月
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
360度見渡す限り生い茂る木々
サファリパークなんじゃないかと疑う程に現実味の無い空間
そこに私は倒れていて
そして思わず出た一言
『………何処だ……ここ…』
(――…何だろう凄く嫌な予感がする)
むくりと起き上がって辺りを見渡しても、景色が変わることは無くて、わけがわからずにまた地面に倒れ込みたくなった
そしてふと
『…あ、そうか、これ夢か…』
でなきゃまさか家で晩ご飯作ってて森に来るなんて、あれ、晩ご飯作ってて寝るのもどうなんだろう
若干、否かなりの不安を抱えながらも、まずは立ち上がって歩くことにした
いつか醒める夢だと思って
『…夢、にしては…リアルなんだけどなぁ』
じゃあ、一体この現状は何なのだろうか
『……………誘拐、とか』
まさかとは内心思いつつ、自分が発したその言葉に更に不安が募る
暫く歩いていると、小さく音が聞こえた
聞き慣れない、鈍い音
その方へ警戒心を持ちながらも近づくと
『……………………』
なに
これ
人が 人を
殺してる
『……………!!!』
違う、違うこれはただの夢なんだきっとそうだ じゃなきゃこんなこと起こるはずが無いよ だって
だって、血がこんなに たくさん
流れてる
『………………ひっ……!!』
自分が発したその声に気付いて、しまったと思った
逃げなきゃいけないのにどうしても身体が動かない
それどころか、目の前のものから目が離せなくて
赤いひと の 赤い血と 赤い刃物
怖くて怖くて、きっと私もあぁなるんだと思ってしまうと、余計に身体は恐怖で凍り付いた
「…女…?」
『ひ…ぁ…………っ!!!』
動けないでいると、ゆっくりとその赤い刃物を持って赤い血を浴びた人が近づいてきて、私の肩を掴んできた
『ぃやっ…』
そう、やっとはっきりと言い放っても、身体だけは動かないままで
後退しようとして、後ろ向きに尻餅をついた
すると
「貴様もしや…伊達の者か?!」
『………?』
伊達?
意味がわからないままで居る私に、目の前の人はゆっくりと刃物を振り翳した
「その奇天烈な召し物も、伊達と思えば…ふん、主が心配だったか」
『ぁ…るじ…?』
一体、何を
「心配せずとも、すぐに奴も向かわせてやるわ……」
何を、言って
「――――覚悟ッ!!!」
目の前を、刃物が横切った
「―――WAR DANCE!!!」
『っ!!』
一瞬、目の前が強く光って、激しい轟音がした
けれど何処にも痛みは走らなくて、逆に、誰かに抱き抱えられた感じがした
「――――…Hey,Girl
You may open eyes.(目、開けて良いぜ。)」
『ん……ぅ…ん…』
低い声の英語が耳元で囁かれて、言われた通りにゆっくり目を開けると
「Isn't there any injury?(怪我は無ェか?)」
目の前に
眼帯と、三日月と
青い、美形さんが居ました
『………………………のー…ぷろぶれむ……』
それだけ言って、くたり、と意識を失った
.