ふわり、
頭にその感覚がして、咄嗟に見上げると


「Hum…Coolじゃねぇな？」


ニヤリと意地悪そうに笑う、政宗が立っていた


「うげ…っ梵…」

「っ政宗様…」

政宗に気づいた２人が刀を降ろすと、張り詰めた空気が不意に和らいだ


『ま…まさ、むね…』


見上げる私の表情から何を汲み取ったのか
政宗が訝しげに眉を寄せて、私の両耳を塞いでくれた


「お前は、こんなもん感じなくて良い……ほら、普通にしてろ」

『いだだだだだだだだっ!!!や、ちょ、いった！っ、仕返し！』

「Ahー？届いてねぇなぁ？」

『うわぁああムカつく!!!』


政宗のコメカミに腕を伸ばせど、頭を抑えられては届かず。


「ま、お前はそのサイズで丁度良いがな………Balanceが」

『今、どこ見た？』

「Bast（ 胸 ）」

『小十郎さーん！』


こいつ真顔でセクハラした！

絶対方向性間違えたよこの人！絶対残念なイケメンだよ！

あ、いや、違う、政宗はイケメンなんかじゃない、うん、そうだ
小十郎さんが一番なんだ、きっと


「今、何考えた？」

『政宗って残念だよね』

「何がだ！」


わーわー騒ぐ私と政宗を、小十郎さんが溜め息を吐きながら制してくれた（主に政宗を、だけど）


「Shit…何で俺だけ…」

『小十郎さぁああん!!』

「なっ！
お、おい聖夜っ!!!」


小十郎さんにぎゅうぎゅう抱きついたら
嬉しいことに離されなくて、またぎゅうぎゅう抱きついた
うん、やっぱり小十郎さんが一番安心する！



「「「………………」」」


「ま、政宗様…何でしょう、その眼差しは…
…成実と綱元まで…」


「「…役得だ！」」

「？！」

『……？』


視線。
穏やかではない、明らかに敵意が籠もった視線を辿ると


『（…鬼…庭…さん？）』

冷たい目で私の方…否多分、私、を見据える鬼庭さんに
思わず、隠れるように小十郎さんにきつく抱きついた



「（っ、や、柔らかいものが…っ当っ…!!!
いや待て小十郎！考えるな！意識をするな！これはあれだ、あの、あれだ！）」

『？小十郎さん？』

「（この状況で見上げるなぁああああ!!!）」

「聖夜頼むから離れろって！小十郎様、こう見えて童て「るせぇぞ成実!!!」なんで俺!!!」

「An？小十郎、おま、童て「政宗様!!!聖夜の前で何をっ！」」

『え？え、え？』

「No problemだぜ、聖夜

俺もだ」

「何したり顔で言ってんの梵？！全然キマってねぇよ？！」




「聖夜様の前で………



なんという話をしているのですか政宗様!!!小十郎!!!成実様!!!」



裏ボス喜多さん！