変換なしの場合【北斗七星(ホクトナナセ)】になります。
06
---Dream---
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「黒子、…話がある」
「…火神くん…」
今朝の体育館での出来事。
北斗が忘れてくれというから、忘れようとも思った。
ここ数日と海常との練習試合でわかったが、技術とバスケに対する想いは認めていたから。
ただ同時にわかったことがある。
それは、
「おまえ…北斗となにか、あったのか」
これが一番適切だと思った。
こいつは、北斗が関わると、豹変する。
まるで自分は北斗のために生きていて
北斗のことが好きで好きで
自分と北斗の関係を脅かすものは全て排除すべきだと、いうような。
――それはさながら、恋をしすぎた、愚者だ。
「……何もないと思いますけど」
いつもの黒子とは違う、鋭い目つき
おまえは何をする気だ、とでも言う目
「よく言うぜ…北斗への関わり方見りゃ誰でも気づくだろ。
おまえ、ちょっとおかしいぞ?」
「おかしい?僕が?
僕はただ、七星くんが好きで、守りたいだけです。
七星くんに近づくなら…たとえ君でも、許しません。
それとも、男性同士、ということがいけないんですか?」
「いーや、男同士とか、そんなことは気にしてねぇよ。
ただ、今朝のあれ…あれじゃ北斗の自由がきかねぇだろ。」
「火神くんは何も知らないからそんなこと言えるんです。…僕には、いえ、きっと他のキセキの世代も…
七星くんがいるのが自分の元じゃないと…不安で不安で、たまらない。」
心の中で、北斗に同情した。
そういえば黄瀬も、ただ中学の友人を勧誘に…なんて雰囲気ではなかったと、思い出す。
まさか、黒子と黄瀬の他のあと4人も…‘こう’だというのか
「………狂ってんな」
つい、そう、呟いてしまっていた
こいつらの中学時代に何があったのか―…
それが鍵なんだろう。ただそれはあまりにも重たい扉で。
「…そうですね、僕らは…狂っているのかもしれません。…ただ、あの人を除いては。」
「…?」
あの人。…誰のことだ?
「忠告…ありがとうございます。
でも火神くん」
「あ?」
「…キセキの世代の過去を知っても、まだ、
僕たちの彼への態度が異常だと…言えるでしょうか」
「………」
「まだお話しするときではありません。
ただ、それでも、どうしても、
僕たちは間違ってないと、言いたいんです。
…では、先に教室に戻ります。」
「…そーかよ」
恋は盲目、とはこのことだろう。
ああ、せめて、この学校で北斗が安堵できる場所をつくってやりたい、と思った
「…はー…とんでもねーなキセキの世代…」
倒すのにバスケ以外で一苦労しそうだ、と頭をかいたとき
『あれ、火神くん?』
「…北斗」
体育館の入り口から、やけに嬉しそうに歩いてくる北斗
「…なんかいい事あったのか?」
『えっ?!なんでわかったの?!』
「いや、すっげーにやけてたぞ」
『実はね、さっき届いたんだよ!!
インターハイ予選のトーナメント表!!!』
・・・・・
「それでそんな嬉しそうなのおまえ?!?!」
『えっ?!だめ?!おかしいかな?!
でもほら試合だよ!わくわくするよね!!ねっ!』
「おまえにわくわく全部持っていかれたわ!!」
『ああー…ご、ごめん…』
「…ほんっとに好きなんだな、バスケ」
マネージャーなのにトーナメント表でここまで喜ぶやつなんて、こいつ以外にいないだろう
暗くなっていた気分が、少し明るくなっていくのがわかった
第6Q
安堵できる場所
「よっしゃー今日も練習頑張るぜ!!」
『その前に午後の授業だよ、火神くん』
「……」