変換なしの場合【北斗七星(ホクトナナセ)】になります。
05
---Dream---
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翌日、新たな決意で学校に向かい、体育館の扉を開け―…ようと、したとき。
「七星くん」
『……テツ、ヤ』
第5Q
彼の愛というものは
振り向くと、彼がいた
いつ以来だろう
彼が、ここまで怒るのは。
「昨日、どこに行ったんですか。」
『…真太郎のところだよ。話すことが、あって。』
「どうして」
『テツヤ、』
「どうして僕じゃないんだ!!!」
彼が握り締める両手首がぎりぎりと痛む。
こういうときは素直に正直に話さなきゃならない。
そして、細心の注意をはらって気遣わなくてはならない。
やってしまった、と思った。
涼太が来た時点で、テツヤは憤っていたのだ。
『テツヤ、ごめんね、
でも練習の邪魔はしたくなかったし、
これから一緒に頑張るテツヤには言いたくなくて。
…わかって、テツヤ。』
「…あ…」
ふら、と彼がよろける。
俺はそれを左腕で支えて、右手でテツヤの頭を優しく撫でた。
「ご、ごめんなさい七星く、手、痛かったでしょう、僕っ…!」
僕はただキミが、
そう悲痛な声で泣くテツヤを見据えながら、
今が朝練が始まる前でよかったとほっとした。
『テツヤ、大丈夫。もう平気。
ほら、そろそろ先輩が来るから…顔を洗ってきたほうがいい。』
「っ…わかり、ました。……七星くん
僕のこと、嫌いになりましたか…?」
『…嫌いになんてならないよ、テツヤ。』
笑いながらそう答える。
そうしてテツヤが外に顔を洗いに行ったのを見送って
『ごめんね、
―――火神くん。』
「…おまえら」
壁に隠れていた火神くんに声をかけると顔面蒼白の彼が現れた。
そりゃあそうだろう。こんなことでは。
『うん。ごめん、びっくりさせたね』
「いやそれはッ…なんつうか俺が言えたことじゃねえけど、よ…
北斗、おまえ、わかってンのか」
『わかってるよ。…じゅうぶん』
ただの友情だと思っていた
ただの仲間意識だと思っていた
…ただの、そんなようなものだと。
けれどどうしようもなく、彼の愛というものは狂気を帯びていて。
『どうしたら、いいのかな…』
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