変換なしの場合【北斗七星(ホクトナナセ)】になります。
03
---Dream---
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『…どっかで見た光景だなあ』
ドリンクを作り終わって体育館に入ろうとした、まではよかった。ただ、なんだこの女の子の数は。
中学の時もよくギャラリーに女の子が押し寄せてたっけ、と思い出に少々浸りながら入り口を通ると、やはりと言うか、案の定と言うか。
「七星っち―――!!!!!!」
『待て!!!』
「うっ!」
走り寄ってきた“それ”を掛け声と共に右手で制すと、ぴたりと止まった
「ひ、酷いっス七星っち…!」
『酷くない。
…ていうか、なんで居んの
涼太。』
第3Q
本気なんス
キセキの世代の1人。黄瀬涼太。
別に仲が悪いわけではないし、特に俺が大嫌いというわけでもない。
ただ、こいつの対処法としては少し冷たい程度が一番なのである。
「なんでって、七星っちに逢いに来たんスよ!!」
『練習の邪魔。帰って』
「あっ!
七星っちもしかして女の子達にヤキモチ『妬いてない』」
「うぅ…折角ここまで逢いに来たのに…七星っち冷たいっス…」
『はいはいお疲れ様。
相田先輩、練習始めましょう』
「えーと…北斗くん、なんか人違くない?」
『至って正常です』
「七星っちぃ……、
あれ?シャンプー変えた?」
『?!』
反射的に振り向いて涼太を見る。しまった、正面を向いてしまった。
すぐさま涼太に抱き締められ、圧迫される
「へへ、わかるっスよー。
でも、このシャンプーも七星っちに合ってる。」
『っ!か、嗅ぐなバカ!』
「あー久しぶりの生七星っち…
相変わらず可愛いっス…変な男に目つけられたりしてないっスか?」
『今丁度その変な男に抱き締められてるっての!!
助けてテツヤ!』
「遅くなってすみません七星くん。黄瀬くん、死んでください」
さっきからテツヤが来ないと思ったら、ボールを集めていたらしい。そのボールはどうするのかというと
「うわっ?!イタッ!いっ、ちょ、まじやめて黒子っち!ボール投げんのやめてマジで!」
「七星くんから10m離れたらやめてあげます」
「厳し過ぎじゃないスか?!」
「当然の対処です」
『ありがとテツヤ…!』
「七星くん、大丈夫ですか?変なところ触られたりしてませんか?」
「あああぁ!黒子っちズルい!つーかなんで2人とも誠凛なんスか?!ズルいっスよ!
俺だって七星っちにドリンク作ってもらってタオル渡されてお疲れ様って言ってもらって放課後部活デートしたいっス!!!!!!」
『そんな邪な心で部活してる人にはドリンクも作らないしタオルも渡さないしお疲れ様も言いませんー!』
「なにその表情かわいいっ!七星っちかわいい!」
『こっち来んなバカ涼太!デルモ!』
「デルモ!?そんなに嫌がんなくたっていいじゃないスか!」
『毎日毎朝毎晩電話とメールされてたら嫌になるに決まってんだろ!』
「だって高校で離れて俺寂しいんスよぉお!」
「七星くん、警察に通報しましょう」
「っ、これだけは譲らねーっスよ。七星っち!
海常のマネージャーやってくださいっス!!!!!!」
『やだ!』
「即答っ?!ちょっ…七星っち!」
強く両肩を掴まれる。
何をそんなに焦っているのだろう。掴まれた肩が、少し、痛い。
「おい」
「「『!』」」
「なんかよくわかんねーけど…
うちのマネージャーにちょっかい掛けてんじゃねーよ。嫌だっつってんだろーが。」
『…火神くん』
「…なんスかキミ?」
「つーか、譲るとかそういうもんじゃねーだろ。
こいつはここでチーム支えるって決めたんだ。ダチなら応援してやれよ」
「…何も知らない奴が出者張らないでほしいっスね。
第一俺は、本気なんス。」
涼太の眼が光る。光る。あの時とは、もう違う。
『……なんで…』
「…?」
わかってる。これは俺の、妬みなんだと。
でも、じゃあ、なんで?
『……バスケに本気じゃない人はっ、嫌いだ!!!』
「!七星くん…」
ああ、言ってしまった。
言いたかった言葉。言ってはならなかった言葉。
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