01
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友達の友達は皆友達という言葉がある
世界に比べれば小さい国なのに、どういうわけかこんなにも広くて
そして更にどういうわけか、
人間がごった返すこの東京で、知り合いの知り合いと知り合いが知り合いで
友人で家族で恋人で同僚で知人でクラスメイトで兄弟で顔見知りで…なんてことが在ってしまう
なんて生きづらい世界だと憂うだろうか
自分は一人じゃないと安堵するだろうか
それでも自分は一人だと嘆くだろうか
けれどいつか
愛する人と出会うのだろうか
01:夜明け
「静雄、一先ず昼にするべ。
夜まで仕事ねーし」
「うす」
いつも通り、いつもと同じく、取り立ての仕事をしていた昼過ぎ。
トムは思い出したように静雄に振り返った
「そういやこの辺りの仕事久しぶりだな…。
なあ静雄、この近くに俺の行きつけのカフェがあるんだが、どうだ?」
珍しい、と思った
上司のトムと仕事の合間に食事を共にすることは珍しくない。寧ろ当たり前にあることだ。
けれど大抵はコンビニだったり、ファミレスやらファストフード店やらだったりするので
普段自分でも入らないカフェ、というのは新鮮すぎて、自分のなかで引け目を感じてしまったというのが正しいだろう
「俺は…大丈夫ですけど…」
自分がなんと呼ばれているのか。
それを知らないほど馬鹿ではない。
「ああ、気にしなくていいぞ。全然。全く。
そこの店長が俺のダチだから、まあ、大丈夫だべ」
上機嫌に思い出し笑いをする上司に当てられて、多少の興味が湧く
あまり人のことを褒めたりしない人だと思っていたが、それほどまでに親しいのだろう。
警戒心が和らいだと同時に、いつもと違う昼飯を楽しみにする静雄だった。
世界に比べれば小さい国なのに、どういうわけかこんなにも広くて
そして更にどういうわけか、
人間がごった返すこの東京で、知り合いの知り合いと知り合いが知り合いで
友人で家族で恋人で同僚で知人でクラスメイトで兄弟で顔見知りで…なんてことが在ってしまう
なんて生きづらい世界だと憂うだろうか
自分は一人じゃないと安堵するだろうか
それでも自分は一人だと嘆くだろうか
けれどいつか
愛する人と出会うのだろうか
01:夜明け
「静雄、一先ず昼にするべ。
夜まで仕事ねーし」
「うす」
いつも通り、いつもと同じく、取り立ての仕事をしていた昼過ぎ。
トムは思い出したように静雄に振り返った
「そういやこの辺りの仕事久しぶりだな…。
なあ静雄、この近くに俺の行きつけのカフェがあるんだが、どうだ?」
珍しい、と思った
上司のトムと仕事の合間に食事を共にすることは珍しくない。寧ろ当たり前にあることだ。
けれど大抵はコンビニだったり、ファミレスやらファストフード店やらだったりするので
普段自分でも入らないカフェ、というのは新鮮すぎて、自分のなかで引け目を感じてしまったというのが正しいだろう
「俺は…大丈夫ですけど…」
自分がなんと呼ばれているのか。
それを知らないほど馬鹿ではない。
「ああ、気にしなくていいぞ。全然。全く。
そこの店長が俺のダチだから、まあ、大丈夫だべ」
上機嫌に思い出し笑いをする上司に当てられて、多少の興味が湧く
あまり人のことを褒めたりしない人だと思っていたが、それほどまでに親しいのだろう。
警戒心が和らいだと同時に、いつもと違う昼飯を楽しみにする静雄だった。
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