・ヴァリアー編・
御名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
+++ボンゴレ本部
『―――…え………?』
「伝えた通りだ。9代目は面会を拒否されている」
『な……ど…どう…いう……どういう事…ですか…』
「…わからなかったのか?お前はとっととジャッポーネに帰ればいいんだよ」
『………そん……な…』
…現状が、理解できないまま…床に崩れ落ちそうになり、兄さまに寸前で抱き留められる
「……ふざけてんのか、
9代目が俺らとの面会を拒否するわけねぇだろうが。
それにお前なんざ見た事ねぇ。…何だテメェは」
「口の利き方も習わなかったのか?…仕方ねぇな、9代目の養子だか側近だか知らねぇが…要するにただの名目だろ?
ガキが調子乗ってると…本当に口、利けなくなるぜ?」
下卑た笑みを浮かべ、銃を向ける男
すると屋敷の中から、見知った人達が出てくる。………その手に、武器を構えて。
『………!!!』
「どうだ?かつての仲間に銃を向けられる気分は!」
『…い…一体……
一体何が起きてるんですか……!』
「知りたいか?」
「……愛吏、退くぞ。」
「おいおい、逃げるのかよ?ここまで来たんだ…
逃がさねぇよ!!撃てェッ!!!」
『っ!
キャンサー!!!』
右腕を天に掲げ、それから左へ真一文字に印を斬るようにずらす
…できれば、あまり蟹座は喚びたくなかった。
だって、彼は、
《…んっべぇー…マっズ…イイ弾使ってよ…オイシクナイジャン》
彼が舌を出すと、銃弾の数々が口から出て床の上に転がる
「っひぃ………!ば、ばけ、ばけも……っ…」
『キャンサー…殺さないでください。時間稼ぎだけ、お願いします』
《嫌だよ、俺はアイツラ全員切り刻んで食い散らかシテェノ》
言いながら、キャンサーはその背に背負った2本の大鋏を手に取る
『…キャンサー』
《いくら愛吏の頼みでもイヤダネ》
「う……撃てっ……!!撃て撃て撃てェッ!!!」
《ほら、ドースンノ?
殺さなきゃ殺られる世界ダロ?》
『………
…ファミリーなんです』
「「「「「!?!?」」」」」
『…今は、もう…私はただの標的かもしれない。それでも。
ウェンシオさん、ザルクさん、ジェノアーノさん、ロベルトさん、マルオルさん、ラックリアさん、アドニスさん、ジェンザさん、サルヴァトーレさん……
…今まで、良くしていただいて…ありがとうございました。』
頭を下げて、兄さまに引っ張られるままに門へと向かう
きっとキャンサーは、殺しはしない。そう信じて。
後ろで発砲音が聞こえたけれど、その銃弾は私達に飛んでは来なかった。…キャンサーがやはり止めてくれたのか、それとも、
「…―――愛吏!
やっぱりお前は、お前だけは―…最後まで俺達の、娘だ!!!」
『…………!!!』
―――振り返る。振り返った先の、光景は。
いつもファミリーの皆がしてくれた、……“いってらっしゃい”のお見送りだった
『みなさ…』
「こっちは任せろ!お前達は早くジャッポーネに行け!」
「…行くぞ、愛吏」
兄さまが私の腕を引っ張る。ああでも、1つだけ、これだけは言わなくちゃ。
『…ありがとうございますっ!』
「「「「「おう!」」」」」
そして私達は、私は、今度こそ、日本に戻る。
兄さまがなかなか、話を切り出さないまま。
本部で起きた、謎の事態がわからないまま。
何も知らない、わからないまま、私はその渦の中に飛び込んでいた。
それでも立ち止まりはしない。例えその先が暗闇で見えなくとも。
(だって今の私には)
(帰りたくて、帰らなきゃいけない場所があるから。)
.