・ヴァリアー編・
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「――――――――……」
鏡の前で神経を研ぎ澄ませてから、何時間経っただろうか。
やっと入れた世界は懐かしくて(前にこの世界に戻って、愛吏に連れ戻されたことを思い出した)数える気なんて起きない程の鏡の入り口を光速で探す。
…ちなみに俺の事は幽霊的な存在に捉えた方がわかりやすいと思う。
鏡の入り口というのは、まあ、そのままの意味で。
例えば沢田家にある手鏡だとか、鏡台だとか、鏡になるもの全てが俺の入り口というわけだ。
…在り過ぎて、愛吏を見つけられるかわからないが。
見つけてやる。何が何でも、見つけてやる。
こっちでは、あいつらが、あれが、動きだしたのだから。
…つーかどこだ。復讐者に繋がる入り口は。
必死に愛吏に呼び掛けても、返事も無いし、意識も無い。
あいつ…あの鎖煌とかいう奴、何しやがった…?
捜し回るうち、微かに聞こえたのは
――――愛羅…。愛羅。
―――……!
「―――――…って
お前かよ!!!」
出た場所は、骸が拘束される牢屋に落ちていたガラスの破片。
傍から見ればガラスの破片から人が出てる状態だ。不気味だろ。
「静かにしてください。…幸い、この牢にガラスが落ちていて助かりました…愛吏とは?」
「一切繋がれねぇ。お前もだろ」
「ええ……以前繋がれなかったのは、愛吏に僕の記憶が無かったからでしたが……今回は違います」
「…やっぱ鎖煌か」
「それしかありませんね。
…愛吏は今、恐らく鎖煌の元に居る」
「……この上か?」
「ええ。けれど愛吏のところまで繋がる入り口があるかどうか…」
「なんとかなるだろ」
「…君はいつも…はあ…」
「うっせ。…骸。お前……
………暴れんなよ。」
「…どうでしょう?」
「もしかしたらボンゴレの方で釈放できるかもしんねーだろ………大人しく「できませんよ」…」
「僕は早く、愛吏の傍に行きたい。居たい。
脱獄してでも。」
「おま…、はあ…
……忠告はしたからな」
「クフフ…ええ、ありがとうございます。
愛吏を、お願いしますよ」
「…お前に言われなくても」
「ああ、それと愛羅。
――――1つ貴方に頼みがあるのですが」
「……………?」
―――――……
骸との話を終え、ガラス…鏡のなかに戻り、ふと上を見上げる。
…この上、か。
更に意識を集中させ、愛吏を、愛吏だけを目指す
すると、やっと見えた、愛吏の姿。
けれどそこは
―――……水、槽……?
あまりにも無事とは言えない愛吏の姿に、頭が混乱する
そこは冷たくて、苦しくて、7年前を思い出す
俺が出た場所は、愛吏が閉じ込められるガラスの水槽だった
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