・黒曜編・
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―――――………
『…愛羅、』
「…!愛吏っ…」
綱吉さまと骸さんが激戦を繰りなす一方で、合わせ鏡によって苦しみながらも私の手を握っていた愛羅の手を解く。
『……もう、結果は、わかりましたから』
違う。
本当は、最初からわかってた。骸さんは勝てないと…わかってた。だから綱吉さまに願った。解放してあげてほしいと…
その手で終わらせてあげてほしかった。
その―――…綺麗に澄んだ炎で。
『だから…いかなきゃ』
―――…ここからは、もう、私がやらなきゃ。
立ち上がり鏡をずらすと、愛羅は少し楽になったようで。
綱吉さまが死ぬ気の炎を纏ったグローブで骸さんの闘気を浄化していくのを見届けて骸さんが飛んでくる方向に立つ
「愛吏…?!」
骸さんを押しながら向かってくる綱吉さまの瞳に私が映る。
緩やかに速度が落ちつつ、壁に衝突する直前。後ろから骸さんを抱き止めれば綱吉さまとリボーンさんの顔が驚愕に染まった
「愛吏…」
『――…骸さん、
もう、…終わりました。』
告げれば、骸さんは今にも泣きだしそうな顔をする
『もっと早く…ッ…止められていればよかった……!』
そうすればきっと、貴方にそんな顔させなかった。
「愛吏…っ何故です…?何故…なんで、どうして…!どうしていつも!!!
どうしていつも僕達は…!貴女は、!!」
涙を流すこともできないまま、骸さんはただ私をきつく抱き締めて放さない。
――…私はその問い掛けに、答えられない。
ただ1人幸せになろうとした。
騙したまま、隠したまま幸せを手に入れようとした。
その罪は、重い。
「愛吏……何が、あったの―――…?」
死ぬ気の状態が解けた綱吉さまが1歩、こちらに近付いたとき
「近づくんじゃねえびょん!!!」
声に安堵する。
ああ…よかった。生きていてくれた
「愛吏に…っ骸様に、触れるな…!」
這いつく張りながら声を上げる犬さんと千種さん。
4人。骸さんを庇うように重なり合った
「……愛吏、お前…
過去に骸達と何があった?」
リボーンさんのかたい声に背を伸ばす。
言わなくちゃいけない。裁かれなければならない。
思い出させてもらった、私の罪を。
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