・黒曜編・
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「っ!あ゙ぁぁあ!!あ、ぐッ…!ぅあ゙ッ……!は、…!
ーーー〜〜ッ゙…、!……!!」
「愛吏の前で貴方を苦しめたくはなかったのですが…仕方ありません。大丈夫ですよ。ただ貴方を止められたら充分ですから」
姿見を固定され、いよいよ苦痛が続くようになってしまう。
愛吏が俺の傍に膝から崩れ落ちる。それでもこいつは、何も言葉を発さないし、ただ骸と沢田の戦いを見守ろうとしていた。
「(見守る、…かよ)」
確かにこれは俺達に深く関係する。が、それと同時に俺達は関わってはいけない試練だった。
9代目が勅命した、沢田への試練。
だからリボーンは助言はするものの手出しはできない。それは俺達も似たようなもので、俺達は骸には、手出しできない。
骸、には。
骸を止めることはできても
骸を倒すことは出来ない。
骸が止まらないのなら
骸が倒されるのを
見届けるしか、ない。
「沢田…わりー…け、…ど…がんば…、れな…
ッ絶対…、!勝て……!!」
―――――――………
骸に憑依された獄寺くんやビアンキ達の攻撃をなんとか避けながら愛羅と愛吏の様子を見る
愛羅は今にも死んじゃうんじゃないかってくらいに苦しんでいたし、反対に愛吏は、表には出せない苦しみに耐えているようだった
リボーンがディーノさんの話を出すが、ディーノさんと俺は違う。俺は、ダメツナで――…
「うぎゃ!」
ダイナマイトの爆風に飛ばされて、床に打ち付けられる
「さあ、おしゃべりはこれぐらいにして終わりにしましょう」
「…うう…、!死ぬ気の炎!」
三叉槍を持ち、俺に向かってくる骸
「ひぃぃぃ!きたぁぁ!!!」
けれど、柿本千種の体はがくん、と力を無くし倒れた。
「なあに、よくある事です。
いくら乗っ取って全身を支配したと言っても、肉体が壊れてしまっていては動きませんからねぇ」
「それっ…て、
怪我で動かない体を、無理矢理に動かしてるって事――…?」
「それで雲雀には憑依しなかったんだな」
しなかったんじゃない
“できなかった”んだ
愛羅が言ったように
酷使し過ぎて。
「クフフフ…千種はもう少し…っいけそうですね」
「ああ…っ!無理矢理起こしたりしたら、怪我が…!!!」
「クフフ、平気ですよ。僕は痛みを感じませんからね」
「な…!何言ってんの!?!?仲間の体なんだろ!?!?」
「違いますよ。
憑依したら僕の体です、壊れようが息絶えようが僕の勝手だ」
「なッ…」
絶句する。
淡々と放つ、その言葉に。
「そんなの…おかしいよ」
「他人の心配をしている暇があるんですか?
自分がやられるという時に――…君はおもしろい男だが、マフィア向きではありませんね」
獄寺くんとビアンキの傷口から血が止まらずに流れる。
「たのむ!やめてくれ!このままじゃ死んじゃうよ!!!」
「クフフフ、思い出しましたよ。
君はバーズとの戦いで、ガールフレンドの為に自分にナイフを突き立てようとしたんでしたね…。
―――…それでいきましょう。
君はその甘さゆえ、僕に乗っ取られる」
「!」
「え…」
「いいですか?君の仲間をこれ以上傷つけられたくなければ、逃げずに大人しく契約してください」
「な…!そ…そんなっ…」
「…やはり迷うのですね。どのみち君のような人間はこの世界では生き残れない。
ボンゴレの10代目には不適格です。さあ、体を明け渡してもらいましょう」
「どうしよう…リボーンどうしよう!!!」
「俺は何もしてやれねーぞ。自分でなんとかしろ。」
「そんなぁ…いつも助けてくれるじゃないか!見捨てないでよリボーン!!!」
「情けねぇ声出すな」
「ぶふっ」
リボーンに顎を蹴られて、痛さとどうしていいかわからない焦燥感で涙腺が緩む
「だ…って……俺…どうしたら…」
「いいかツナ
お前は誰よりもボンゴレ10代目なんだ」
「!?」
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