・黒曜編・
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――――……
「ッあー、…―――――やっと見つけた
――――雲雀。」
「……!愛羅!」
「わりーけど、ちょっと…休ませてな…ッ…」
雲雀の横に倒れこみ息を吐く
気配を察するほど意識が定まらなかった為、この建物中を誰にも見つからないように動くのはさすがに体に負担が掛かった。
「大丈夫なの」
「お前程じゃねーよ…ちょっと、危なかったけどな…」
――――あの時、
撃ったのは煙幕弾と実弾の2つで
「っ!!」
煙幕弾に怯んだ骸は、せめてもの攻撃として、鏡を三叉槍で刺したようで
「!(う、おおおお!あっぶな!)
っ、あああああああああ!」
おそろしく体が軋むというのもあったが、半分演技の声をあげながら部屋から脱出すると骸はどうやら勘違いしてくれたらしい。
「……骸からなんか聞いたか」
「…聞いたよ。君がこの世に実在しないものだとか、ね。」
「あぁ、そ……。で?感想は」
「興味ないね。」
「っはは、…ちょっとは興味もてよな。」
「僕とやり合ってくれる話なら興味あるけれど?」
「は……ほんとお前、正直」
「それより愛吏は?」
「…骸に捕まってる。」
「…ッ」
「雲雀」
「何」
「多分、
愛吏はもう、戻らねぇ気でいる」
「は………?」
「責任感じてんだよ。
骸がこんなこと仕出かしてんのは愛吏を取り戻すためで、愛吏を傷つけたマフィアを潰すためだ。
こうなった以上、愛吏はそれを見過ごしてまで此処に留まろうとはしない。」
「なに…それ」
「で…どーする?」
「…決まってるでしょ
僕の許可無しにそんなことはさせない。」
「…りょーかい。」
――――――……
山本とランチアさんを安全な所に移してから建物内に入ると、真っ先に見えたのは壊された階段だった
「あっちの階段も壊されてる…」
「骸は多分上の階だな。どこかに1つだけ生きてる階段があるはずだぞ。」
「え?どーいうこと?」
「こちらの移動ルートを絞った方が守りやすいだろ?
逆に言えば自分の退路を絶ったんだ。勝つ気満々って事だな。」
「こえーーー!!」
「ん?……携帯が落ちてる…壊れてら」
「あ!もしかして雲雀さんのかも!雲雀さん…携帯の着うた、うちの校歌なんだよね!」
「なぁ!?ダッセ―――!」
それから色々と見て回り、やっと上に繋がっているハシゴを見つけたとき
風を切る、ヨーヨーの音が聞こえた。
「っ、でた!ヨーヨー使い!」
獄寺くんのダイナマイトが宙に上がったかと思うと、それは爆発せずに煙を出し始めた
「煙幕…」
「10代目、ここは俺に任せて先に行ってください」
「獄寺くん!」
「隼人聞いて!
貴方は前やられた時、シャマルのトライデント・モスキートで命を取り留めたの」
「なっ!よりによってあいつに…!」
「かけられた病気が完成するまでには副作用が起こるの。また激痛を伴う発作が襲うわ。…それでもやる気?」
「あたりめーだ。そのために俺はいる」
「……いきましょツナ」
「え…でも…」
「行ってください。10代目は骸を!」
「そりゃそーだけど…!」
「終わったらまた皆で遊びに行きましょう」
「!……そ……そーだよね、行けるよね」
「もちっス!」
「…わかった!いくね!」
「―――随分と、
大人しく行かせてくれたじゃねーか」
「…骸樣の命令だ。」
+++
「二階のボウリング場には居ないみたいだね」
「…ここから三階に行けるわ」
「三階は映画館だったんだ…」
錆びて重たい扉を開ければ、薄暗い室内が見える。
そうしてそのなかに静かに在ったのは
「!」
「――…また会えて、嬉しいですよ」
「ああ!君は!もしかしてここに捕まってんの!?
あ、あの人はさっき森であった黒曜生の人質なんだよ」
「ゆっくりしていってください。君とは永い付き合いになる。
ボンゴレ10代目」
「……え?なんで、俺がボンゴレって…?」
「違うわツナ!こいつ…!」
「そう。
僕が本物の、六道骸です」
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