・黒曜編・
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――――――……
「愛吏!」
『!!!』
放心状態だったところに骸さんの声が入ってきて、びくりと体が跳ねた。その様子を、骸さんは見逃すわけがなく。
「愛吏…?」
『…骸、さん……ごめんなさい…ごめんなさい…っ……!』
「愛吏…?何を謝って、」
『骸さん…もう、もう、やめてください…』
「…」
『ボンゴレに戻るなんて言いません!言いませんから、だからお願いですッ、もう「嫌です」っ…!』
「…愛羅にも言われましたよ。諦めろと、もうやめろと。
今ここでやめたら!!
僕が7年前貴女に誓ったことが果たせないッ!!」
『骸さんが7年前誓ってくれたのはこんなことじゃありません!!!』
「……!」
『…愛羅を、閉じ込めたんですか?』
「…」
『骸さ、っ……!?』
突然抱き締められて、何も言えないよう後頭部を抱えられて。その胸に押しつけられる
「愛吏…愛吏、愛吏…っ…!」
『――――…、』
その背中に腕は、回せなくて。
「…全部」
『え…?』
「全部ボンゴレの所為です」
『!骸さんっ…!』
「愛吏、ボンゴレも、雲雀恭弥も、全部忘れてしまえばいいんですよ」
名案を思いついた子供のように笑う骸さんが恐ろしくて、無意識に震えた
「そうすれば、きっと――…」
「骸樣」
「…なんです千種」
「ランチアが…ボンゴレにやられました」
「…そうですか、では千種、任せました」
「はい。…ボンゴレがそろそろ来ると思います」
「…そう、ですか」
ゆっくりと骸さんが立ち上がり、私の手を引いて部屋へと戻っていく
強引に手を引かれながらも後ろを振り向くと、千種さんが柔らかい表情で頷いてくれた
『(千種さん……ありがとうございます…)』
―――私はこの人を…取り戻さなきゃ。
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