・黒曜編・
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「フゥ太―――!どこー!?
やっぱさっきんとこ右だったかな…っ、!おっとっと…
…?」
草に足を取られて、違う場所に出た時。
――――人に、会った。
「おや?」
「―…!ひいっ!黒曜生!!!」
「…助けに来てくれたんですね!」
「え!?」
「いやあ助かったー。
一生此処から出られないかと思いましたよー。」
「えー!?」
…もしかしてこの人、黒曜中の人質…?
そっか、黒曜中も骸に征服されたよーなもんだもんな…
「あの…期待してるとこ悪いんですが…まだ…助けだす途中っていうか……」
「あっ、すっ、すいません。一人で先走ってしまって。
でも助けに来てくれたという行為に本当に感激してるんですよ。ありがとう。」
「いや…そんな……
(此処に来て初めてまともな人と出会えた気がする…!なんか脱力…)」
「すごいなー、やはり選りすぐりの強いお仲間と来られたんですか。」
「いや…あの…女の人と赤ん坊も居たりするんですけどね…(言っちゃった!!)」
「え…赤ん坊?こんな危険な場所にですか?」
「ええ…まあ、あいつは例外っていうか」
「へえー、凄い赤ちゃんだなー!まさか戦うと凄く強いとか?」
「まっ、まさかー!赤ん坊が戦うわけないじゃないですか……
(ボソッ)いや実際今回直接戦ってくれたらどんなにいいかとは思うんですけどね」
「というと間接的に何かするんですか?」
「え…まあ…詳しくは言えないんですが…(死ぬ気弾を撃たれるんだよね…)
あ!そーだ!それより!
愛羅と愛吏っていう双子と、雲雀さんって並中生知りませんか?!」
「………此処のどこかの建物に幽閉されています」
「やっぱり此処に居たんだ…!!!っどこの建物かわかりませんか?!」
「今、質問してるのは僕ですよ」
「…え?」
「その赤ん坊は、間接的に何をするんですか?」
「ひっ…」
今まで髪で隠れていた右目は赤く、なぜか六という字が浮かんでいた
それに、柔らかかった感じがいきなり変わった気がする。
「っそ……そーだ!
はぐれちゃったんで皆の所に戻らなきゃ!友達とまた来ます!じゃあまた!」
「クフフフ…」
「――やはりあの赤ん坊、アルコバレーノ」
「そのようですね。
そして赤ん坊は戦列には加わらないが何か手の内を隠している…。ボンゴレ10代目に手を掛けるのはそれを解明してからにしましょう」
「…嬉しそうですね…」
「実際に対面してみて呆気にとられているんですよ。
神の采配と謳われ人を見抜く力に優れているボンゴレ9代目が後継者に選んだのは、僕の予想を遥かに超えて弱く小さな男だった…
何なんだろうね、彼は…」
「…………」
「まあ…どちらにせよ、あのアルコバレーノの手の内はすぐに見れますよ。彼らの手には終えないでしょうからね。
あちらの六道骸は。」
―――――……
『……』
目を覚ますと、泣いていた。
…どうにかしたくて、でも、どうにもならなくて。
全部…思い出したんです。
『…犬さん…千種さん…
骸さん………!』
――――どうして、こんな。
『っ、!』
聞こえた轟音に、ハッと意識を戻す。
部屋から出ようとしても、何かで塞がれていて容易には開かない。
『―…っ、!』
思い切り蹴り破って、廊下の窓から外を見る。
そこには、
『獄寺さん…山本さん、ビアンキさん、リボーンさん…!!!』
―――ああ、もう―……戻れない。
そんな予感だけが、重たくのしかかった。
今すぐ助けに行きたかった。けれど過去が、それを許さなかった。
(―全て、私の所為だから。)
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