・日常編・
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並盛に着いた時には、もう朝だった
『(…雲雀さんは学校でしょうか…)』
夏休みに入っても、雲雀さんは殆ど学校で風紀委員の仕事をしていた。綱吉さまと山本さんの補習についてきた時に、知ったことだけれど。
そして、そういえば夏休みももうすぐ終わることを思い出す。
『(……今年の夏は、本当に楽しかったです…)』
思い出して、顔が綻ぶ。
すると、兄さまが隣で複雑そうな顔をしていた
「…どーでもいーから早く行け、バカップル」
『ば、バカッ…?!』
「先家帰ってるからな」
すたすたと歩いていってしまう兄さまを見送って、学校へと急いだ
++++
…昨日から、苛ついて仕方がない。
やっと返事を聞けたと思ったら、いきなり変な双子が現われて、獄寺隼人がどうのって愛羅に連れられて行って。
で、山本武とディーノって奴と(愛羅もいるけど)イタリアって、どういう事なんだ、それ。
イライラする気持ちを抑えて書類に目を通す。けれど、イライラが治まるわけでもなく。
「………」
イライラから、不安が募る。
昨日の電話…最後に、一方的に電話を切ってしまったことを思い出す。…愛吏に嫌な思いをさせただろうか。
そこまで考えた時、応接室のドアがノックされた。
「……入れば」
どうせ副委員長の草壁だろう、とドアに目もくれず、返した
………?
いつもなら僕が返事をした次の瞬間には入ってくるのに、なかなか入ってこない。…何してんの?
もともとイライラしていたのに重なって、痺れを切らしてドアを勢いよく開けた
「……?!」
目の前には、此処に居るはずのない人物。
逢いたくて、逢いたくなかった人物。
「愛吏…?、?!」
言った瞬間、驚いて愛吏の両肩を掴んだ。
ドアの前で俯きながら佇んでいた彼女は、幼い子供のようにぼろぼろと泣いていたのだから。
「ちょ…愛吏…っ?!なに泣いてっ」
『ひっ、ぅぐ…っ…す、すみ、ませえんんん…!!!』
…泣いてるのか謝ってるのかわからないんだけど…両方なのか
尚も泣きながら、嗚咽混じりに小さくすみません、と謝り続ける愛吏を見兼ねて、その手を掴んで応接室に引き込んだ
ぱたん、とドアが閉まる音がした
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