・日常編・
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『愛羅っ!!!』
応接室に駆け込むと、呆然と、雲雀さんが目を見開いていた
『雲雀さん!!!
愛羅…っ愛羅は?!愛羅っ、どこですか!?居たでしょう?!愛羅が、ここに!!愛羅、愛羅…っあ…いらは…っ、どこですか…っ!!!』
「…………いきなり…
消えたよ…」
『!…っ』
ああ…―――まさか。やっぱり。
「愛吏!」
走って、走って。全速力で家に入り、愛羅の部屋に荒々しく飛び込む
愛羅の部屋に入った瞬間、意識が飛んだ
―――――――……
そこは夢の中のように真っ白で、景色が溢れる場所で
『―…らっ…愛羅!!!返事して!返事してください!!!愛羅!いるんでしょう?!ねぇ!愛羅っ!
置いていくんですか?!1人にするんですか?!だって、でも、言ったじゃないですか!ねぇ、愛羅ぁっ!』
泣き叫びながら、愛羅を呼ぶ
ねぇ、だから最近、あんなに辛そうだったの?
なのに私は、何もしなかった
『愛羅っ…』
行かないで。行かないで、私の
「………愛吏」
『あ…、…っ』
目を開けると、愛羅が、いて
でもその目に光は無くて、一時的に止まっていた涙が、また、溢れ出した
『…っよかった…よかったぁああああ…っ!!!』
強く抱きついても、愛羅は腕を回してくれなくて。
「……なぁ、おれ、さ…
………――だめなんだよ。
だめ、なんだ。まぶしくて、だめなんだ。
なんでだろうな…おまえを、しあわせにするんだって……きめた、のに。そのために…うまれたのに。
おまえがしあわせになるたび………ひとりだけ、とりのこされそうで…っいやなんだ…!」
やっと回された腕は、しがみつくように強くて
痛かった。
『取り残す、って…なんですか…なんでそんなこと、考えるんですか…っ』
「…ひばりがいたら」
『…!』
「ひばりがいたら、おれは………だって、おれは、ひつようないだろ……?」
『っ、雲雀さんが愛羅の代わりになると思ってるんですか?!愛羅がいなきゃ、私は生きてなかったのに!愛羅が…っ兄さまがいなきゃ私は!死んでいたのに!!!』
「それでも!……それでも…っ、一生傍にいるのはあいつでいいんだ…!」
『………ッ、』
――――ぱんっ
「…………」
乾いた音が響いて、愛羅が目を見開く、何があったのか、判断なんてできていないように。
『…愛羅はっ…、月影愛羅は、私の兄さまなんです。恩人で、家族で、…私の、半身。
愛羅がいなくなったら、私……
今度こそ、死んじゃいますよ…』
それでも、まだ消えようとするのか。怒りと寂しさが入り混じって、愛羅を見つめる
「………はじめて
…………なぐられた……」
『…はじめて殴りました。』
「あぁ…うん、そう…なのかな」
『そうですよ』
「…そっか
おれ、まだ、やることあるもんな」
『愛羅にしかできないこと、沢山あるんですから。逃がしませんよ』
「…ははっ…こっえぇ」
『ねぇ、愛羅…帰りましょう?
私達の家に。』
手を出して、愛羅を見る
愛羅の目には、ちゃんと光があって
ああ、戻ってきたんだ、と実感した
―――――――……
目を開けると兄さまの部屋で、2人して向かい合って倒れていた
それでも、手は握ったままで。
暫く兄さまを見つめていると、ゆっくり、その目が開く
「…愛吏…?」
『はい。…おかえりなさい。兄さま。』
「…ん。…ただいま」
2人で笑って、その後は、そのまま学校をサボって雲雀さんへの言い訳を考えた。
この後起こる嵐なんて、予想もせずに。
「その場所の光は眩し過ぎて。
俺は、行けない。」
(大丈夫。置いてなんか、行かないから。)
(あの時約束したでしょう?)
(゙2人で、一緒に出よう"って)
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