・日常編・
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「買えやコ【スパーンッ】ッいってえッ!」
…おー、いい音した。この扇子いいな。
「お前はアレか、馬鹿なのか。
んな態度で買いに来る客が居たらそれただのヤクザだろーが」
「あぁっ!?」
「山本見ろ」
隣で子供にチョコバナナを渡す山本を指差す
「あいよ!あい、2つね」
「お兄ちゃんにありがとって」
「ありがとー」
「……な?」
「そ、そういうテメェはどーなんだ!」
「んあ?…俺は、ほら」
前髪を掻き上げたまま、隣の出店に並んでいた女子高生3人組を見下ろす
「…ねぇ。俺の店、来ない?
お姉さん達綺麗だから…イロイロ、サービスするけど…?」
「「「い、行きます~っ!」」」
列から外れて、最後尾に並んでいった女子高生達を見送り、獄寺に向き直る
「な?」
「んな…っ
(詐欺だ………!!!)」
出店から離れて客引きをしていると、山本と獄寺がどこかに行くのが見えた
「………?」
まあいいか、と気にせず客引きをした。
その数秒後、売り上げがひったくられるとは思いもせずに。
―――――…
食べたり遊んだりしながら、花火までの時間を潰していると。
「あ。愛吏ちゃん射的やりませんか?」
『しゃ、射的…』
偽物とはいえ、なんとなく銃を持つのに気が引ける
「あ!あのストラップかわいい!」
「ほんとですー!やりましょう、京子ちゃん!愛吏ちゃん!」
『そ、そうですね…』
京子さんとハルさんが狙っているストラップに焦点を合わせ、倒す
あと9発。とりあえず目に入ったかわいい景品をぱん、ぱん、ぱん、と次々に倒していく
『…はい、どうぞっ』
2人に景品を渡し、隣で挑戦していた女の子や男の子にも渡す
「ありがとうお姉ちゃん!」
「ありがとーっ」
「愛吏ちゃん、射的得意なんですね…!」
「すごーい!」
『(はっ、し、失敗です!
つい射撃練習みたいにやってしまいました…!!!)
あ、い、いえ、その……
ひゃっ?!』
言い訳をしようと言葉を探していると、突然腕を掴まれて
掴んだ人物は、
『ひ……雲雀さん…?!』
「ふぅん…大切な用事って、これだったの」
『…!っそ、そうです!あ!
ぐ、偶然会ったからといっても手伝いませんからね?!「知らないよ」雲雀さん?!やだ、あの、ちょっと…!』
「ちょっと待ってください、愛吏ちゃんは私達と遊んでるんですよ!」
「それが何」
「なっ…!……デンジャラス過ぎます…」
「愛吏ちゃん、嫌がってるじゃないですか」
「関係ない」
「「……………」」
『ふ、んくっ…力抜いてくださいよぉ!』
「力抜いたら君、逃げるでしょ」
『逃げますよ!』
「じゃあ離さない」
『雲雀さんー!』
「ほら、行くよ」
そう言うと、抵抗する私をずるずる引っ張って進んでいく雲雀さん
『えっ!?い、行くってどこにですか!?手伝いませんよ!?』
「わかってるよ。」
『じゃあ私何しに連れていかれてるんですか?!』
そう叫んだ時、ぴたりと雲雀さんが止まる
ゆっくり振り返った雲雀さんは、どこか楽しそうに言った
「…僕が君といる為に。」
『…………へ、』
ど…どういう意味、ですか…?
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