・日常編・
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『すみませんディーノさん、遅くなってしまって…』
【いや、急に電話して悪いな。…なんかあったか?】
『い、いえ…何も…』
【そっか、なら良いんだけどな。愛吏の声が聞きたかっただけだし。
なあ、学校楽しいか?】
『はい、楽しいです!あ、ディーノさん達に会えないのは寂しいですけど…』
【愛吏~~~~!!!】
思わず携帯から耳を離して、苦笑する
イタリアに居た時は1週間に一度の程度で会っていたから、弱音を言ってしまえば、寂しいです
【暇作っていつでも行くようにするからな!あ、あと9代目に頼んで日本行く機会増やしてもらう!】
『嬉しいですけど…無茶しないでくださいね…?』
【ああ!しない!】
『なら、お願いしますっ』
【はあ…愛吏に会いてぇな…】
『私もディーノさんに会いたいです。今度日本に来た時は並盛町、一緒に見て回りましょうね!』
【ああ、約束な!…げ、ロマーリオが睨んできやがる。じゃあな!】
『はいっ!お仕事頑張ってください!』
ディーノさんとの電話を終えて、応接室を見る
あんな風に言っちゃいましたけど…失礼だったでしょうか。
でも、明日は京子さんとハルさんと夏祭りに行くんです!仕方ないですよね!京子さんのお誘いの方が先でしたし!仕方ないです!きっと!
そう自分に言い聞かせて、教室に戻ろうと踵を返した
――――……
「…はあ……」
気だるくてソファに横になるけど、自分のなかの靄のようなものは楽にならなかった
「(……誰なんだ…ディーノって)」
盗み聞きなんてするつもりはなかったけど、(僕らしくないし)気になって、つい耳を澄ませていた
話を中断された時、携帯を奪ってしまおうかとも思った。けれど、そうしたら、彼女に睨まれる気がしてできなかった。
「………」
睨まれようが嫌われようが、僕には関係無いはずなんだけど。
…そういえば、転入生で委員会に入っていなかった彼女を風紀委員に入れたのはなんでだっけ。
別に彼女じゃなくて、その兄貴でもよかった。強いし。
ああ、あの子の方が僕の言う事聞きそうだったからかもしれない。だったら、計算外だ。
…まさか否定されるなんて思わなかったな…。しかも、あんなにはっきり。あの勢いなら、拒否権の内容まで喋りそうだった。
思い出すうち、自分の口角が上がっていることに気付く。
「…………?」
…彼女をそこまで動かす予定とはなんだろう。まさか、ディーノ、とか。
……さっきも嬉しそうに電話してたな…僕には出した事の無い声色だった。
ああ、イライラする。
そのまま目を閉じて寝ようとするけど、何故か、眠れなかった
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