・未来編・
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ギロリ。愛羅の目が俺を殺しに掛かる。…ちょ、目に殺って書いてあるんだけど。
「いや、俺、された側だからね。ついでにファーストキスだからね」
「随分なドヤ顔だなおい」
「えっ 嘘マジで」
「で、感想は」
「あー…うん、……やばい、
俺、アイリのこと好きだ」
「ロリコンかよ」
「シスコンに言われたくない」
「シスコンじゃねぇよ」
「…、え"?」
「…なんて、な。あいつは俺の妹だよ。ずっとな。」
「うっわ超びびった…ついに近親相姦ネタかと思った」
「まあ血ィ繋がってないから法的には問題ねーけど?」
「しまったそうだった」
そんな会話をしてから、一息吐く。
「…なんかさぁ、
アイリが俺の足にしがみついたりするとさ、その見下ろす頭ぐりぐりしたいしさあ。
なんで雲雀にあんなことされたのに、会えなくなるのは嫌みたいな反応すんだよちくしょうとか思ったしさあ。」
「わー心狭ーい」
「うるせぇよ」
無表情+棒読みで言われると余計腹立つんだよ。
「……そりゃ、泣き顔より、笑顔の方が好きだよ。でも、
…でも笑われると、」
笑われると、…困るんだ。
「いつか、見透かされそうで」
…ああ……だったら泣かれる方がマシだ。
そう思う俺は、酷い奴なんだろう。だから見せなかった。
だから元のダメさにダメさを重ねて、ダメツナとした。…ダメツナだったら、俺は1人だったし。
酷い奴だと言われる事が怖かったのだと、愛吏を見ていて気づいたのは、いつだったろうか。
「なんて…とっくに見抜かれてたんだよなぁー…」
なんでだろ。リボーンすら、未だに気付いていないのに。
「………そりゃーアイツがお前と似てるからだろ」
「は?…俺と愛吏が?どこが」
純粋な彼女と
道化な俺が。
「さーな。10年経ったら気付くんじゃねぇの」
「………
(…たまに、)」
俺が大空で愛吏が夜空だが、…たまに、本当は逆なんかじゃないかと思う。
確かに愛吏に夜は似合う。漆黒の瞳に、髪に、黒に映える白い体躯。夜空に浮かぶ愛吏は儚くも可憐で、綺麗だ。でも、
「……言っとくけどお前に夜空は勤まんねーよ?」
「…勝手に読むなよ」
「お前は守れても、導けないから」
「………」
ああ―…確かに。
俺は自分を守って、ギリギリ仲間を守ってる。…導くなんてところまで、いけない。
…導いてくれるのは。
差し出してくれるのは。
「……お義兄さんって呼んでいいですか」
「いやふざけんな。ああ…恭弥の二の舞になんなよ」
「なんないよ」
…確かに植え付ける、というのはいいかもしれないが。
だって、0からなら、幾らでも…どうとでもなるのだから。
「…参ったな」
……そろそろ修業にいかないと。ラルが来るだろう。
目を一度閉じて、また俺は、ダメツナに、なる。
「…頑張れよ、腹黒ダメツナ」
後ろから、からかう愛羅の声が聞こえる。
「…うるせぇよドSダメ従者」
少しだけ振り向いてそう言うと、愛羅は懐かしそうに、楽しそうに口端を上げていた
ごちゃごちゃした事情とか、もうそんなもの関係ない。
愛吏もアイリも好きなのだから、どっちも奪えばいい。
そうした後で、気付けばいい。
宣誓。君の未来は俺が貰う。
(ボスの本領発揮です。)
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