・未来編・
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「「「「「!!!」」」」」
小さな体躯が、愛羅の体に飛びついた。
「…お待たせ致しました、アイリ様」
『遅いわアイラ!』
「すみません、やはり日本は遠かったもので。ああ、お土産は買ってきましたよ。」
『ほんとっ?!ありがとうアイラ!』
俺達の事なんて忘れたように、2人は笑う。…愛羅は、相変わらず無表情だったけれど。
「実は、アイリ様にお聞きしたい事があるんです」
『?なに?』
「………
イタリアに帰りますか?
それともこのまま……
ボンゴレにいますか?」
その問い掛けに、愛吏は静止する。
愛吏は笑みを消してから、俺達を見回す
『…………わ…私…は………』
息を呑む。
『………イタリアには、帰りたくない…』
「!」
『でも!
……なんだかここ…い…居心地が…悪いの………』
小さな声で、愛吏はそう言った。
「…居心地が、悪い。」
愛羅が、そう、復唱する。
そして、
「では、アイリ様はまだここに居たい事は、偽りではありませんね?」
『………うん…。』
「わかりました。ではそう致しましょう。」
「え!?」
意外過ぎる程あっさりとそれを許した愛羅を凝視する。
『い、いいの?』
「…いいも何も、俺の主人は貴女ですよ?」
『……!
やっぱり、アイラが一番私の味方ーっ!!!』
嬉しそうに愛羅に抱きつく愛吏を見て、また、何か違和感を感じた
「居心地が悪いと仰いましたね。」
『………?うん』
「なら、問題ありません。アイリ様。」
『、アイラ?』
愛羅は愛吏に目線を合わせてしゃがんでいた体勢から立ち上がり、銃を戻してから俺達に目を向ける
「ボンゴレ10代目。一時間程、アイリ様を安全で―…どこかいい方に預かってはいただけないでしょうか」
「いい方…って…言われても、」
一瞬、京子ちゃん達が頭に浮かぶ。けれどこの子の説明ができないままでは、誰に任せるのも不安だった
「…、…ああ、わかりました。
ありがとうございます。」
「え?」
愛羅の雰囲気が、どこか和らぐ
「ではアイリ様、こいつと遊んでいてください」
懐から愛羅が取り出したのは
「黒い…匣…?」
「…!夜空の匣か!?」
「ええ、そうです。数少ない」
愛羅が黒いリングに、澄んだ黒色の炎を灯し、匣にはめる
すると、匣から何かが飛び出してきた
「アンドロイド型の匣ですがね」
「なっ………」
「あ…あれって……」
見覚えがある。その、アンドロイドという姿。
「確か、乙女座…?!」
「待て!アンドロイド型の匣など聞いたことが無いぞ!」
「数少ない、と言ったでしょう?まあ、これについても後程とします。
アイリ様、良いですね?」
『うん!
待ってるね、アイラ!』
そのアンドロイドに手を引かれ、嬉々として部屋を出ていく愛吏を見送った後、愛羅は草壁さんに、雲雀さんを連れてくるように言った
「…全てお話し致しますよ。
――――――全て。」
そう、変わらずの、無表情のまま。
「…………」
開かれるのは希望か、絶望か。
(早くこの違和感を消してほしい)
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