・未来編・
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「話が、あるんだ」
――そして、草壁さんからの話も合わせて、皆に話した。
この時代で見つけた、小さな、
愛吏に似た女の子のことを。
「――――そうか…
で、お前はその子供のことをどう思ってるんだ?」
「どう…って、いうか……
……悪い子じゃないよ。あの子は…あの子なんだ。愛吏なようで、愛吏じゃない。
……ただ、雲雀さんは……あの子を完全に、愛吏だと思ってる。」
「……愛吏を重ねてるってわけね………」
「…俺は、それが嫌っていうか……あの子が可哀想な感じがして―――――」
「――――――可哀想?」
「「「「「?!」」」」」
全員が、その声のした方を見る。
この声に似た人物を、きっとここにいる全員、知っている。
この、声は。
「あ…………
っ!?!?」
その姿を見て、絶句する。
「Chapeau!(素晴らしい!)
流石の超直感ですね……
―――ボンゴレ10代目」
―――――もう覚えてしまった、ミルフィオーレの隊服。
その人が纏うそれは白く、ラルが前に話したホワイトスペルの隊服だった。
「な―………なんで…っ」
黒い髪は長く伸び、1つに纏められている。
切れ長の瞳に感情は写していなくて、――…けれどその無表情に、嫌悪感は湧かない。
それどころか、安心するのだ。
冷淡と佇むその姿に。その気品に。
けれど今、その人は、
「どうして―――…
………―――愛羅!!!」
ジャキ、
「………え…………?」
「……………。」
唇で描いた弧をそのままに、愛羅は俺たちを一瞥する
両手に構えた、俺達に向けられた4丁の拳銃すらも、そのままに。
「っ貴様……!」
「動かないでくださいラル・ミルチ。もっとも、この状況で動けませんか」
「くっ…!何が目的だ!」
「なに、貴方達に危害を加える気はありません。“これ”はただの警告です。」
「愛羅さん、何故ミルフィオーレに!?」
「愛羅兄!!」
「愛羅!?」
「…どういうことだ?愛羅」
「―…今はそんな話はしていません。
俺はお引き取りに参っただけです。…こちらで預かっていただいている
アイリ様を。」
「……!」
そうだろうとは、わかっていた。
愛羅が来たということは、あの子が愛吏だということだ。
10年後でも、何があっても、それは変わらない。
愛羅と愛吏の、絆は。
でも、じゃあ、尚更、
「……………できない。」
「…何か仰いましたか?ボンゴレ10代目。」
「引き取るとか…そんな簡単に愛吏の選択を潰せない!
愛吏は自分で出て、自分で選んだんだ!ここを!」
「………そうですか。では本人に訊きましょう。
アイリ様はどちらに?」
「えっ………」
愛吏なら、雲雀さんと一緒に居るだろう……けど、今、あの雲雀さんと愛羅を会わせてはならない気がする
変わってしまった、2人は。
「……アイリ様と会わせていただかないと…話が進まないんですがね」
「…っ…どうしますか、沢田さん」
「……………」
「……………」
無言のまま、愛羅と見つめ合う。その緊迫した雰囲気に、足音が入り込んできた
『っ――――アイラっ!!!』
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