・未来編・
御名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
2人の傷を乙女座で治癒していると、後ろで凄まじい攻撃音が鳴り響く。
胸がざわついて目を向けると、そこには恭弥にズタズタにされるγがいて、茫然とした。
『が、γっ…』
どうしよう、どうしよう……治癒しに行きたい、行きたいけど、今行ったら…!
「愛吏さん、いけません!今は危険です!」
『だってγ、あんなにやられてるのよ!』
止める草壁から逃れようともがいていると、恭弥がゆっくりこちらに向かってくる
「愛吏?どうしたの?」
『酷いわ恭弥!γをあんなにっ…「愛吏さん!」なんで止めるのよ草壁ー!』
「(今の恭さんに、他の男性を思うような愛吏さんの言動はまずいんです…!!
ましてやそれがミルフィオーレの人間とは!)」
「…愛吏、そこの2人、治癒してたの?」
『?そうよ、だってすっごく痛そ「獄寺くん!!山本!!」きゃあ?!』
思わず肩が跳ねた。
声の主は、一直線にこちらに向かってきて、私を視界に入れると、またあの目をする
『………―――!』
…イヤ、嫌だ嫌だ嫌だ……!
何でそんな目で見るの?
私がなんだっていうの?
―――私は、私なのに。
「え…――き、…君は……?」
『!私はアイリよ!アイリなの!』
言い放つと同時に、恭弥にまた抱き抱えられる。
いつの間にか流れていた涙を掬う恭弥は、心底私を心配したような顔をして、私を抱き締める
「愛吏、大丈夫だよ。行こう」
『、…どこに……?』
「君が安心できるところ。」
そう言って、恭弥は笑う。
胸に突っ掛かる何かを無視して、私は恭弥の首に手を回した
ああ、帰ったら、γに謝ろう。
++++
並盛神社に向かうと、雲雀さんがミルフィオーレの隊長、γを倒し終わったところだった。
雲雀さんに促されるまま獄寺くんと山本の元に走る、と、
「…?!?!」
目の前の人物を見張る
……だって、その髪と瞳は。
その、姿は。
「え…――き、…君は……?」
違う
俺は、この子を、知ってる?
『私はアイリよ!アイリなの!』
何故か必死に訴えるその子に、違和感がした
愛吏…愛吏?
「愛吏、大丈夫だよ。行こう」
その子を抱えて、雲雀さんは隠し扉のなかへと消えていく。
その後ろ姿を見送りながら、俺は知らず知らずのうちに小さく呟いていた
「――――――違う」
「?……沢田さん?」
「違う………あの子は、
愛吏じゃない………!」
理由なんて無いけれど
確かに、そう感じた。
.