・未来編・
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ベンチに、愛吏と2人で座る。
哲は愛吏がなんとなく怖がっているから、車の中で待機させた
……聞かなくても、大体はわかる。
左目の下にある、あの男と同じマーク。
両足に繋がれた足枷に…汚れた白い足。
愛吏は、あの日のあの後―…白蘭に何か術を掛けられ、ずっと監禁されていたんだろう。
…本人はそのことに気付いていないけれど。
『ねぇ、恭弥は…何なの?』
「……僕?」
『うん。私のこといろいろ知ってるみたいだけど…私は恭弥に会うの、初めてだし』
「…その前に…聞いていいかな、…君は今いくつ?」
『えっと…6歳?』
「今まで何処に居たの?」
『…ミルフィオーレ……白蘭、と。あと……アイラっていう…のと。』
「どうして1人?」
『…勝手に出てきたの。白蘭が私を外に出してくれないから…。
あ、でもアイラは協力してくれようとしたのよ!……でも、置いてきちゃって…』
「…そう…」
……最初見た時から思っていたが、愛吏のこの姿は何なのだろうか……?縮んでる…?…何の為に。一体何がどうなっているんだと、頭が混乱する。
『…次は恭弥の番よ?』
「僕は…………
ずっと…捜してた。愛吏を。
君はミルフィオーレにいる前……ボンゴレにいたんだよ、愛吏。けれどある日突然、君は居なくなった。愛羅と一緒にだ。…探し続けて……今、やっと会えた」
『…ちょ…ちょっと、待って……
…私、そんなの…知らない…!』
血の気が引いた顔で、愛吏はベンチから立ち上がる
震えを誤魔化すように、手を握り締めて。
「………」
…どう言えば良いのだろうか。
どっちにしろ、うまく辻褄が合わないのだ。
確実に足りない、ピースの所為で。
『わたし……私が…ボンゴレ、に…?でも、そんなこと――…っ!それにアイラだって…!』
「……もしかしたら、愛羅だって知らないのかもしれない」
『!……』
「君がボンゴレに居た時は―…、そのマークは、なかった」
『っ…………!』
――――――なんだ、これは。
なんでそんな傷ついた顔をする?
なんでそんなに怯えるような、
裏切られた、ような顔を……
さ
せ
て
い
る
の
は
、
僕
か
?
僕が気付かせたから?
だから、そんな顔するの?
だから、そんな傷ついてるの?
酷く気持ちが悪い。
僕は間違ったことはしていないはずなのに、愛吏を惑わせているという事実だけが、僕を壊そうと、する。
「……愛吏、『いいわ』…?」
愛吏を見る。
その眼は、表情は、先程とは打って変わって澄んだ、清々しいものだった
「愛吏…?」
『今すぐ確かめたいけど、戻りたくはないし……そのうちアイラは私の所に来てくれるもの。だからその時に、全部確かめる。
それでね恭弥、お願いがあるの!』
「…?何?」
少し呆気にとられたまま、愛吏のお願いを聞くことにする
すると、
『あのね、
私をボンゴレに入れて!』
再び君を見つけた時。僕はそこから、過ちを犯した。
(それは、僕だけは決して誤ってはならなかったのに)
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