・未来編・
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白い柱に隠れながら部屋の中を窺う
『…アイラ、白蘭居ない?!』
「居ませんけど…まだ企ててるんですか?
脱走。」
アイラはやれやれと目を細める
『脱走じゃないわ、外出よ!』
「そうですね、無断外出。」
『む…、…だってつまんないんだもの!こーんな白、白、白、白!白ばーっかの部屋!
この部屋以外に行けたとこなんてないのよ!』
「…そうですね、アイリ様、は。」
『…ずるいわ、私だって外に出たいのにッ!もう!アイラ!
アイラは私のお願い聞いてくれるんでしょう?!だったら出してよ!ここから!』
「無理ですよ、この部屋にはアイリ様は出られな……あ、」
『……………』
「……ちょっと俺仕事を思い出し『アイラ。』…はい」
『……どういうこと…かしら?』
身長の差なんて関係無しに、アイラの前に仁王立ちする。
アイラはしまった、と冷や汗を流し、目を逸らす
その行動に苛立って、アイラの長い、私と同じ黒髪を引っ張った
「アイリ様、やめてくださると嬉しいんですが…」
『話したらやめるわ』
アイラは観念したように両手をあげた
「…この部屋にはアイリ様が出られないように、結界が張ってあるんですよ。」
『その結界はどうやったら解けるの。』
「…結界を解いたところで…どこかに行けるんですか?
その足で。」
アイラが私の足に目を移す。
…大きくて重い、両の足枷。
けれど、
・・・・・・ ・・・・・・
そんなことは、どうでもいい。
『行けるか行かないかじゃないわ、
私は行くのよ。外に。』
アイラをきつく見上げると、アイラは一瞬だけ驚いたように目を見開いて、
「…………―――――
――ええ…そうですね、
貴女様は、そういう方ですからね。」
表情を崩さずに、微笑んだ。
挑発した顔で私も笑うと、アイラは扉の方に歩き出した
『、アイラ?』
「少し調べてきます。待っていて下さい。」
『うんっ!』
アイラが出ていって、久しぶりに一人の空間になる。
白蘭が不在なのは稀だけれど、アイラが私の傍を離れることはなかなか無い。
……今なら、大丈夫、よね。
禁止されていた。理由もなしに。
けれどかわいそうで、2人が居ない時にたまに喚んでいた。
『ふふ、もうすぐ外に出られるかもしれないの。
そうしたら、あなたを使っていろんな所に行くからね、
…―羅針盤座。』
羅針盤。私をいろいろな場所へ導いてくれる星座。
たまたまその子を喚んだだけだった。まさか、
『…………!?』
こんなに急に、
世界が変わるなんて。
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