・未来編・
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――――……
+++イタリア+++
白い壁に、白い天井。白い、床。
気味が悪い程、白に統一された部屋。
「白蘭様、報告します。
第14トゥリパーノ隊の報告によりますと、キャバッローネは思いの外手強いようです。こう着状態に入った模様です」
「やっぱりね……」
「また、メローネ基地より入江正一氏が日本に到着したとの連絡が入りました」
「お、
早いね正チャン。」
白髪に白い隊服を纏った男は、薄く笑みを浮かべていった。
「見ない顔だね」
「はっ、
自分はこのたびホワイトスペルの第6ムゲット隊に配属されたレオナルド・リッピ、F級です」
「あーそー、ヨロシクね。
様は付けなくていいよ、暑苦しいから」
「は…しかし…」
「うちはやることさえやってくれれば、幸せになれるの。
さっそく言付け頼まれてくれる?レオくん」
「!は…、はい!」
「日本へ行った正チャンにさあ、花を届けてほしいんだ。」
「花…でありますか?」
「うん、白いアネモネを…山のようにね。」
白蘭がそう言った時、部屋の奥から騒がしく音と声が入ってくる
「―――今は駄目ですって言っているでしょう」
「…?」
「ああ、また我儘言ってるのかな…レオくん、下がっていいよ」
「は、はっ…」
レオナルドが部屋を後にしようとした、その背中に
「うわぁっ!?」
何かが、飛び付いた
「あ、…はあ…」
「あーあ、毎度ご苦労様だね
―――――アイラくん」
アイラ、と呼ばれた男は、溜め息をついてレオナルドに近づく
「すみませんね、レオナルド・リッピ…
ほら、離れてください
――――――アイリ様。」
小さなその体は、アイラによってひょい、と引き剥がされた
『あっ、アイラっ!持ち上げないで!』
「こうでもしないと、またひっつくでしょう?」
『ひっつくって何よ!私はただ、レオナルドを止めようとしただけだもん!』
「それをひっつくって言うんですよ…」
呆れたように言う男と、小学生程の少女を、レオナルドは何だというように見る
「ああ、申し遅れました。
俺はアイラ。
隊には属してません。この方のお世話役みたいなものです。」
言いながら、アイラは持ち上げていた少女を床に下ろす
「そしてこの方が」
『アイリ!アイリって呼んでね、レオ!』
黒髪を揺らし、楽しそうに笑う少女。
その少女の左目の下には、アイラという男もだが…
白蘭と同じマークが、付いていた。
全てが崩壊していた、10年後の世界。
(そこはあまりにも、異常だった)
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