・ヴァリアー編・
御名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
しゃがみこんだ恭弥さんを見て、反射的にクラウドグラウンド内に入ろうとする。けれど、誰かに腕を後ろから引かれてそれは叶わなかった
直後、上から爆弾のようなものが降り、私達の居た場所で爆発する
「っ馬鹿かお前!」
腕を引いたのは兄さまで、驚いたように私を怒鳴った
『恭弥さん…!恭弥さんが!』
「行くのは良いけど落ち着け愛吏!!」
『――!』
兄さまの気迫に我に返り、クラウドグラウンド内を見る
「……なんてこった。
俺は回収しようとしたが、向こうの雲の守護者に阻まれたため
モスカの制御が利かなくなっちまった」
「なに!?暴走だと!?」
「………そーゆーことかよ…」
兄さまが苦笑して言う
その間にも、モスカは暴走したままで。
恭弥さんはふらつく体で攻撃を免れている
『―…!!』
「愛吏!」
後ろで兄さまが私を呼ぶ。
それでも、止まれない。
『恭弥さん!』
「!?愛吏、危ないから早く出て」
『嫌です!今止血しますから!』
「……っ」
恭弥さんの足を止血する間、遠くで兄さま達の話し声が聞こえた
「薄々感じてたけど……XANXUSの野郎、わざと雲雀を挑発してやがった…」
「なっ、じゃあ事故を装って皆殺しにする気かよ!?」
「………いや…」
『―――――――――違う、』
「…?愛吏……?」
―――そうじゃ、ない。
“あの”XANXUS兄さまは――…
そんな事は、考えない。
『何…何が起きてるの……』
そこで、骸さんが言っていた言葉を思い出した
――…君の考えている恐ろしい企てには、僕すら畏怖の念を感じますよ…―――
―――――知っていた?
骸さんは――全てを?
「!愛吏!!!」
はっとして前を見る。
前からは、モスカ。後ろからはガトリングが起動しかけていた。
恭弥さんが私の体を包み込むように抱き締める中で急いで喚び出そうとした、けれど――…
『―――――……綱吉…さま…?』
何が起きたのか、わからなかった。
目の前に綱吉さまが立っている。それは、前に小言弾を撃たれた時の綱吉さま。
けれどその時とは明らかに違う、確実に、成長した姿だった
「大丈夫か、愛吏。雲雀。」
『!?はっ、はい…っ!』
「そうか」
いつもと違う綱吉さまに一瞬戸惑うも、安心したように微笑んだ姿は、いつもの綱吉さまだった。
モスカに標的にされた綱吉さまは躱しながらもモスカを壊しにかかっていく。
安心する一方で、胸騒ぎは更に焦燥を増す。
「愛吏、怪我、無い?」
『わ、私は大丈夫です…恭弥さん、足は…っ…』
「大丈夫、擦っただけだ。ちゃんと動くよ。」
『よかった……』
止血をして恭弥さんに肩を貸し、クラウドグラウンド内から離れようとする。
モスカが気になって仕方がなくて、小さく振り向いた目で
見たもの、は、
―頭が地面に打ち付けられる音。
―何もかもが止まる。
―ああ―あのひと、は
『―――…ぃ…め…
9代目――――――っ!!!』
信じたくなかった(目の前の光景を。)
考えたくなかった(こんな真実を。)
それでもこれが現実だ、と
全ての首謀者が嘲笑して言った
.