・ヴァリアー編・
御名前変換
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「愛吏、俺が貴様を――…
護ってやろう。
ふん、この俺様に護られるんだ。光栄だろう?………うるさいぞ、つべこべ言わずに、貴様は黙って俺に護られていろ。
“父親”とは、“娘”を護るものらしい。“父親”でも何でも完璧に熟せなければ俺ではないからな。
だから安心しろ。安心して俺の娘になれ、愛吏。
貴様が理不尽や不条理に遇った時は、俺が飛んでいってやる。」
―――――…確かに。
―――…確かにそう言ったのだ。あの人は。
夢のなかじゃない―…きっと遠い昔のなかで。
確かな記憶と、なっていた。
そのなかで、“父親”と呼んだ、この人は―…確かに私を、護ってくれた。
憎悪からも悪意からも殺意からも。どろどろとしたもの、全てから。
あの人は、護ってくれた。
いつでも不適な―…否、不敵な、笑みを浮かべて。世の中の全てを見下したような、けれど誇り高く気高い雰囲気を靡かせて。
私の隣に、確かに居てくれていた。
私の隣で、確かに見守ってくれていた。
―…いつでも、私の帰る場所で、いてくれた。
そんな人が、“父親”が、
『―――――壊そうとするわけ、ありませんね―――――…』
私は何を疑っていたんだろうか。
何を聞いて、何を見ていたんだろうか。
塞いでいた耳から手を離し、立ち上がり、前を向く。
もう恐れることは、何も、無い。
【…どうした?今更俺に勝つ気で『天に掲げられし我の使いよ』】
『―…我の下に、現し示せ。』
右手を掲げ、すぅ、と息を吸った
……ああ、皆さんの前で使うのは―――初めてですね。
それでも不安…恐怖は無かった。
もう、何があっても、大丈夫だと。
そう、思えたから。だから、
『―――…サジタリウス。』
《――承知した。主人殿》
一直線に。光の矢を放った。
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