・ヴァリアー編・
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「クフフ、クフフフ」
「!?ムム?男の声…?」
床が隆起し、マーモンを直撃する
「ムギャ!」
「クフフフ、随分粋がってるじゃありませんか。
――――マフィア風情が」
「だ…」
「誰だ…?」
バジルさんと笹川さん、ベルさんやレヴィさんもが困惑の表情を浮かべる
「んー?」
「娘が…」
「………」
XANXUS兄さまは、睨んでいたけれど。
「六道骸…!間違いない」
「骸……無事だったんだ…」
「お久しぶりです、舞い戻ってきましたよ………
輪廻の果てより。」
『…………骸さん…』
…―――来てくれた。
この人は本当に―…タイミングが良い。
「…………」
「奴が霧の守護者の正体なのか、コラ」
「………ウム、六道骸…
どこかで聞いた名だと思ったが、思い出したよ。確か少し前だ、
復讐者の牢獄で脱走を試みた者がいた。そいつの名が、六道骸」
「なあ!」
「あの鉄壁と言われる、復讐者の牢獄を……」
「ま…っ…また脱走したのー!?」
『…………』
どことなく、目を逸らす
「だが脱走は失敗に終わったはず。更に脱走の困難な光も音も届かない最下層の牢獄にぶちこまれたと聞いたよ」
「!!」
「………」
『………』
「クフフフ、ボンゴレが誇る特殊暗殺部隊ヴァリアーの情報網も、たかが知れてますね。
現に僕は此処に在る。」
「面倒くさい奴だなぁ、良いよ、はっきりさせよう。君は女についた幻覚だろ」
凪さんに掛けた幻覚を更に強くさせ、今度は吹雪で骸さんの足元から凍らせていく
「おや。」
「うわあ!」
「吹雪です!」
「寒い!凍えて死んでしまうぞ!」
「…おやおや?」
「幻覚でできた術士に負けてあげる程、僕はお人好しじゃないんだ」
何もしない骸さんは、そのまま全身を凍らされてしまう
「ああ!」
「完全に凍ってしまったぞ!」
「じゃああの骸は…幻覚!?」
「そんな…」
「さて、化けの皮を剥がそうか。もっとも砕け散るのは、さっきの女の体だろうけどね」
鉄の固まりを向けてくるマーモンさんを、骸さんは地獄道で捕える
「蓮の……花……」
そこで、いつか…夏祭りの浴衣を思い出す
一目で惹かれた、蓮の花が咲いた浴衣。
……もしかしたら、その時から、もう感じてたのかもしれない
「クフフフ、誰が幻覚ですか?」
簡単に氷を溶かし、蓮の蔦の力を強める骸さん
「ムグ!何て……力だ…!く…苦しい…」
「うわ……あいつ何者?」
「あのバイパーを圧倒してるぜ……」
「あれがツナの霧の守護者、六道骸だ」
「やっぱり本物なんだ…」
「しかし…だとしたらさっきまでの女はどーなるんですか…」
『…凪さんと骸さんは完全に別なわけじゃありません。
凪さんがいるから骸さんはいられるし、骸さんがいるから凪さんが生きていられるんです』
「……!?」
「さぁ…どうします?アルコバレーノ。のろのろしているとグサリ…ですよ」
「ムゥ!―――図に乗るな!」
「惰弱な」
幻覚で分身を作ったマーモンさんを、修羅道能力で切り裂いていく
「ムムゥ!格闘のできる術士なんて邪道だぞ!輪廻だって僕は認めるものか!」
「ほう」
「人間は何度も同じ人生を無限に繰り返すのさ。
だから僕は集めるんだ!金をね!」
「クハハハ!強欲のアルコバレーノですか。面白い……だが、
欲なら僕も負けません」
火柱があちこちから出て、幻覚汚染が始まりだす
さすがに私もぐらついてきて……小さく頭が痛む
「ムッ、これほどの幻覚能力…お前どこで…!」
「地獄道にて。」
「ふざけるな!」
痛みだした隙から入り込む、骸さんの記憶。
――――……
暗い、暗い水槽。冷たくて………寒くて、苦しい、その中。
「骸様……もう追っ手が…」
「ダメれす!逃げられないびょん!!」
「クフフ…さすが鉄壁と言われる復讐者の牢獄…伊達じゃありませんね…
ここからは別れて各々で逃走しましょう。僕一人ならなんとかなりますが、お前達がいては足手まといだ……」
『――――――……!』
――――――また、
また、この人は。
「ナカマヲタスケルタメ、オトリニナルトハ………マアイイ…シュハンハコノオトコダ」
『………っ………』
―――――そうだ。
7年前、…7年前も、いつだってこの人は、骸さんは、私達を助けようとしてくれた。
「いいだろう。逃走中の柿本千種と城島犬の保護は私が責任を持つ。」
「クフフ…物好きですねぇ……
僕は全ての能力を取り上げられてしまいましてね。
特異なこの娘の躰を借りても…僅かな時間しかこちらに留まる事はできませんよ」
「………それでも構わない。
君にツナの霧の守護者になってもらいたい。六道骸。」
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