・ヴァリアー編・
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「同じリングを持つ者同士のガチンコ勝負~~~~!?」
沢田が絶叫する。その間も俺は、顰めた顔を崩すことはできない。
だって、これは、あまりにも……おかし過ぎるだろうが。
「ああ…後は指示を待てと書いてある」
そう答えた家光を見上げる。
…あいつだって絶対、納得なんざしてねぇ。
「指示…!?」
獄寺が声を上げた時、もう2人、XANXUS達と同じ高台に現れた
「お待たせしました。
今回のリング争奪戦では、我々が審判を努めます。」
「………」
「我々は9代目直属のチェルベッロ機関の者です。リング争奪戦において、我々の決定は9代目の決定だと思ってください。
9代目はこれがファミリー全体を納得させる為のギリギリの措置だと仰っています。
異存はありませんか?XANXUS様」
「………」
「ありがとうございます」
「待て、異義ありだ。
チェルベッロ機関など聞いたことがないぞ。そんな連中にジャッジを任せられるか」
「異義は認められません。我々は9代目に仕えているのであり、貴方の力の及ぶ存在ではない」
「なに…っ」
「んまあ、残念ね~」
「………じゃあ、チェルベッロ。異義じゃなくて、質問なら良いよな」
「はい、愛羅様」
「………
“その審判に、不正、不偏は絶対に無いな?”」
「「っ!?……は…
“はい、ありません”」」
「“お前達は常に中立か?”」
「「“はい、全て公平に、平等です”」」
「“沢田側に加担する事も、XANXUS側に加担する事も、無いな?”」
「「“ありません”」」
「…ああ、やっぱ最後に1つ確認。
“お前らチェルベッロは、本当に…ボンゴレ9代目直属の機関の者か?”」
「「ッ…………!!
“…我々は、9代目直属の機関の者です”」」
「……へえ……わかった、ありがとな」
「「っ……!」」
チェルベッロの2人が少しよろけて、呼吸を正す
さすがにやり過ぎただろうか。まあ、どうでもいいけど。
「あ…愛羅……?今、何してたの…?」
「呪術みたいなもんだ。
言霊を強く使って相手に嘘を吐かせないように仕向け、捏造が疑われない状態で記録させる。
これであいつらが何かした場合…俺には、あいつらに反撃する権利が当たるだろ」
話さない、っていう意思に逆らって言葉を出させるから、相手にはかなりキツい呪術だけど。
そう零すと、隣で沢田が「えげつねー!!!」とか叫んでた。
「…相変わらず、抜かりないね、愛羅は」
「お前もな、マーモン」
嫌味ったらしく笑ってみせる。お前達に言われたかねーよ。
「…よろしいでしょうか」
「ああ。続けていい」
「本来、8種類のハーフボンゴレリングは、ボスの持つ1組と門外顧問の持つ1組、計2組存在し、
後継ぎの式典の際に9代目と門外顧問の2人が認めた8名に、2組のリングを合体させた、完全なるボンゴレリングの状態で継承されるものなのです。
ですが今回、異例の事態となってしまいました。2人が相応しいと考える8名が食い違い、それぞれが違う人物に一方だけを配ったのです。
すなわち9代目が後継者と認めたXANXUS様率いる8名と、家光氏が後継者と認めた綱吉氏率いる8名です。
そこで真にリング相応しいのは、どちらなのか、
命を賭けて証明してもらいます」
「…命、ね…で、
夜空はどうするんだよ」
「はい。
今回は完全なるボンゴレリングを持つ夜空の守護者が、綱吉氏側に1人いらっしゃいますので
夜空の守護者には、本当に夜空の守護者に相応しいかどうかの試練を受けていただきます。
そして夜空の守護者には、今回のリング争奪戦で勝利した側の守護者となってもらいます」
「……は…、よく考えてやがる……」
「そ、そうだ、夜空の守護者って…?!」
「場所は深夜の並盛中学校。詳しくは追って説明致します。」
「え!?並中でやんの!?」
「それでは明晩11時、並盛中でお待ちしています。さようなら」
「ちょっ、待ってそんなっ、
!うわあああ!」
XANXUSが沢田を睨み、それから俺に視線を移す
「……愛羅」
「…何だよ」
「精々そいつらを強くしとけ。……無駄だけどな」
それだけ言うと、黒い隊服を翻してXANXUS達は去っていった
「……相変わらずムカつくなあのくそ兄貴」
「目が本気だ!!!」
「沢田、勝つぞ。いろんな意味で」
「絶対私情入ってるよね愛羅!?ていうか夜空の守護者って「るせぇな、お前達は早く完成させろ」あ…愛羅ぁ…」
「…おかしいんだよ」
「?何が…?」
「9代目が、…俺らの親爺が、…こんな馬鹿げた決闘をさせるわけがねぇ」
「…だな、俺も思ってたぞ」
「あいつら、ぜってぇ裏で何かしてやがる…
…家光、バジル。」
「ああ。」
「はい!」
「………今更だけど、愛羅って…何者なの…?」
「俺だけじゃなくて愛吏もだっての。あいつは人に強く言わねぇからな」
「あ…ああ…」
「………
(今はこいつらのプレッシャーにならないように言わねぇけど…
…その愛吏がヴァリアーに取られるかもしれねぇんだし…)
…勝つぞ。絶対に。」
「当たり前だ!」
「おう!負けねーぜ!」
「極限に修業の成果を見せてやるぞ!」
「………」
黙る沢田を横目で見てから、天を仰いだ
仲間がこいつらなら、何故だか、不安なんてものは無かった。
(まぁ、なんとかなるだろ。)
(運命だとか、生ってのは。)
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