・日常編・
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『兄さま、おやすみなさい』
「ん、」
部屋に入りすぐさまベッドに潜った愛吏
眠気が限界になっているにも関わらず、枕元に置いた携帯が電話の着信を知らせてきた
『…はい』
「よ、愛吏」
『でぃーの、さん…』
「あっ、わり!寝るところだったか?」
『ふぁ、い…大丈夫です』
「はは、大丈夫じゃないだろ。
…お疲れ」
『い、いえ…』
「慣れない日本だろーけど、俺も時間つけてできるだけ行くし…
ツナ達いい奴らだから、遠慮しないで気楽にやれよ。
愛羅も居るんだしな」
『…はい。ありがとうございますっ』
「ああ。っと…悪いな、そっち夜なのに。じゃ、おやすみ」
『はい、おやすみなさい。』
「あ、」
『?』
「制服姿!今度見に行くからな!」
そう言ってぷつりと切れた電話に小さく笑った愛吏は、ぱたりとベッドに沈んだ
「……馬鹿馬が」
愛吏の部屋のドアの前で、ぽつりと呟く兄の姿
「、……」
その時、ポケットのなかで愛羅の携帯が小さく振動した
ディスプレイを見ずともわかる、これは、
「…夜中に掛けてんじゃねーよ、馬鹿馬」
「はは、第一声がそれかよ、愛羅」
「明日愛吏が寝不足だったら、お前の頭刈るからな」
「なっ、おま、えなっ!(ほんとにやりそうで怖ェ!!)」
「で、用件は。」
「ああ…いや、まぁ心配、でな。でも大丈夫そうだな。
もしお前がツナ達のこと悪く捉えてたなら、今頃俺の電話になんか構わねぇでツナの部屋睨んでるだろうし」
「…半日逢っただけで信用も何もねぇよ。
ま、……俺達に対して微塵の悪意も無いって事だけはわかったけどな」
「ああ、だろうな。アイツ、ほんとマフィア向いてねーよ」
「…向き不向き関係なく仕立て上げる気だろうが」
「まぁ、そうなんだけどな。でも最終的には「あ」?」
「…、ディーノ、
あいつら、今どうしてる?」
「…はあ…当たり前だろ、
お前らのこと、血眼になって捜し回ってる」
「…だよなぁ」
「……見つかるのも…時間の問題だぞ…」
「わぁってるつぅの…
ふぁ、あ……寝る。じゃあな」
「は?あっ!おいっ、愛っ…」
素早く携帯を閉じ、愛吏の隣の自室に入る。
ああ、もう、限界だ。眠い。
ベッドとクローゼットと、資料や本が並んだ本棚だけしかない部屋。実際、何の為の部屋だかわからない。どうでもいい。
愛吏が俺の部屋が無いのは駄目だと言い張ったからこうしただけだ。
3つしかない家具の1つのベッドに身を投げ、目を閉じる。
明日は愛吏のあの笑みをもっと見られるだろう。教科書に制服。
学校に行く為の準備をする愛吏は、きっとただの少女だ。
口角が薄く上がった事に気付きつつ、俺の意識は完全に堕ちた
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