魔法使いの約束
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綺麗な月が輝く夜。
この世界では月は綺麗な見モノではない。
この世界で<大いなる厄災>と呼ばれる月は、人に恐れられ、厄介がられ、嫌悪されていた。
それは年々着々と近づいてきており、その影響でこの世界では不思議なことが度々起きていた。
そんな月が輝く夜空を箒に乗った1人の魔法使いが飛んでいった。
風に靡く金の髪と青のリボン。
箒に横座りになって飛ぶ彼女の顔には疲れが滲んでいた。
彼女の名前はゲルダ・ローレンフロスト。
賢者の魔法使いの1人である。
この世界には魔法使いと人間が共存している。
魔法使いから魔法使いが生まれるわけではなく、人間から魔法使いが生まれることのあるなんとも不思議な現象である。
共存していると言っても人間に対して魔法使いの人数は少なく、世界の人口はほぼ人間が占めていると言っても過言ではないだろう。
その代わり、魔法使いは長寿であり、中には2000歳を超えても生きている者もいるという。
人と違う特別な力を持った魔法使いをある者は恐れ、ある者は忌み嫌い、ある者は羨んだ。
そんな魔法使いの中には賢者の魔法使いと呼ばれる特別な魔法使いがいた。
賢者の魔法使いは<大いなる厄災>から世界を救う役目を担い、年に一度、近づいてきた<大いなる厄災>を空に返すために戦う魔法使いのことである。
彼らは賢者と呼ばれる異世界からやってくる人間により統率されており、賢者は彼らに力を授けることができる特別な存在であった。
賢者の力を受けた魔法使いは、平常以上の力を発揮することができたのだ。
今日はまさにその年に一度の戦いの日であった。
生憎、賢者は不在だったが皆、全力で戦った。
それにも関わらず、今年の<大いなる厄災>は例年よりもかなり強かったようで、22人いた魔法使いの10人が石になり、1人が重症で死にかけていた。
新しい賢者が来る予感を察知したスノウとホワイトの発言により、1人の重傷者…ファウストを救うために魔法舎を飛び出したヒースクリフとカインを追ってゲルダは魔法舎を出たのだった。