インターン編
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「ギリギリちんちん見えないように努めたけど!すみませんね!女性陣!」
私以外のクラスメイトは全員顔を青くして腹部を抑えて悶絶していた。
それまでに先輩の腹パンは強力だったのだろう。
「俺の個性、強かった?」
「強すぎっス!」
「する抜けるしワープだし!轟や天野みたいなハイブリッドですか!?」
芦戸の問いを先輩はすぐに否定する。
先輩の個性は予想通り透過。
クラスメイトがワープ言っていたのはやはり透過の応用なのだという。
私が予想していた通り、透過の個性は全身で発動をするとあらゆるものをすり抜ける。
そして、地面をすり抜け落下最中に個性を解除すると、質量のあるもの同士が重なることは出来ず、地中から弾かれる。
体の向きやポーズで角度を調整し、弾かれた先を狙い、瞬間的に移動しているのだという。
あの時、最後に受けた衝撃は弾き出された時の衝撃だったというわけだ。
そして私が予想した通り、透過している間は酸素を肺に取り込めないし、鼓膜は振動、網膜は光を透過する。
そのため、何も感じることができない。
ただ、重力は働くため、質量を持ったまま落下の感覚だけがあるのだという。
そのため壁一つ抜けるだけでも片足以外発動、もう片方の足を解除して接地、そして残した足を発動させてすり抜け。
簡単な動きにもいくつか工程が必要なのだと言った。
感覚が遮断されているというのに予測をし、瞬時に移動する判断力などは現場で培われたものだろう。
更に、かなり使用が難しい個性だ。
最初に制御が難しいと言っていたことにも納得できる。
今の雄英ビッグ3の称号は彼が経験を重ね、掴み取ったものなのだ。
「長くなったけどコレが手合わせの理由!言葉よりも経験で伝えたかった!インターンにおいて我々はお客ではなく一人のサイドキック!プロとして扱われるんだよね!それはとても恐ろしいよ。プロの現場では時には人の死にも立ち合う!」
「!」
人の死。
その言葉に心臓が一際うるさく音を立てた。
「けれど怖い思いも、辛い思いも、全てが学校じゃ手に入らない一線級の経験!俺はインターンで得た経験を力に変えてトップを掴んだ!ので!恐くてもやるべきだと思うよ1年生!」
先輩はそう締め括った。
その言葉にクラスメイトからはパチパチと拍手が起きる。
演習前の雰囲気はどこに行ったのか、尊敬の眼差しで皆先輩を見て、とても気合が入っていた。
「そろそろ、戻るぞ!挨拶!」
相澤先生の言葉に挨拶をして授業は終了となった。