仮免許試験編
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試験終了後、担架ロボがやってきて轟と夜嵐、そして真堂さんを運んでいった。
3人とも麻痺しているだけで意識はあるから大丈夫だろう。
コスチュームから制服に着替え、少しすると3人とも姿を現した。
そして全員が揃うと同時に目良さんがアナウンスをし始めた。
二次試験はヒーロー公安委員会とHUCによる二重の減点方式で採点されており、危機的状況でどれだけ間違いのない行動をとれていたのかを審査されていた。
つまり、減点をされ、そこから挽回をしたとしてもプラスになることは無いということだ。
その言葉を聞いて轟が心配になるも、息つく間もなく合格者が発表され、上から辿れば早い段階で自身の名前を見つけることができた。
無事に合格していたという事実に安心すると共に少し心が重くなった。
周りを見れば合格者がほとんどなのか多くの人が合格に喜んでいる。
しかし、合格者の中に轟、そして夜嵐の名前は無かった。
更に雄英からは爆豪も試験に落ちたようだ。
轟と夜嵐は十中八九あの喧嘩。
爆豪に関しては見ていなかったため推測だが恐らく言葉使いだろう。
「轟!!」
「!」
モニターを見上げていた轟の元に夜嵐が歩み寄る。
そして、その場で勢いよく頭を下げた。
相変わらず頭は地面にめり込んでいる。
(……毎回なのだろうか……)
夜嵐はごめんと謝ると、轟が合格を逃したのは自分の心が狭かったのだと言った。
それに轟は少し間をおいて、元々自分が蒔いた種のだと言ってはいたが、その表情はやはり試験に落ちた影響かどこか沈んでいるように見えた。
その後、全員に評価の詳細が書かれたプリントが配られた。
合格のボーダーラインは50点。
私の点数は95点だった。
減点理由としては立ち回りに問題はないものの表情が硬い、もう少し笑顔などがあると良いとのことだ。
確かに、笑顔など日常的に出なさないためその辺りはかなり痛いところではある。
(……今度練習しなきゃな……)
これで、仮免許を取得した私たちは緊急時に限ってだがプロヒーローと同等の権利を行使できる立場となった。
即ち、プロヒーローの指示がなくとも自分たちの判断で動くことができるようになるということだ。
そして、私たちの行動一つ一つに社会的責任が生じるということでもある。
犯罪の抑制になっていたオールマイトという平和の象徴が力尽きたことで犯罪を増長する者はこれから必ず現れる。
次世代のヒーローとして私たちが抑制できる存在とならなければならないのだ。
そして、不合格になった人たちも3ヶ月の特別講習を受講の後、個別テストで結果を出せば仮免許を発行してくれるらしい。
これからに対応する質の高いヒーローを多く求めているため、一次試験を通過することのできた人間はなるべく育てていきたいとのことだった。
学校の授業に追加しての受講は大変だろうがそれを蹴るような人は恐らく落ちた者の中にはいないだろう。
現に轟、夜嵐、爆豪の表情は明るいものだった。