仮免許試験編
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「相変わらず天野のコスチュームは露出度高いね〜」
「だよね。性格上、長袖とかだと思ってた」
「個性の関係上、肌が出ていた方がエネルギーの吸収早いから」
「私は好き!奏ちゃんのコスチュームかっこいいもん!」
「ありがとう、麗日」
更衣室で着替えを終える。
私のコスチュームは白のノースリーブシャツに黒のショートパンツそして黒のショートブーツだ。
ガーターベルトをして片方には少し短めの棒をセットしている。
眼鏡をかけ、腰に右腰に銃のホルダーをつけ、特殊な銃を装備。
そして反対側の腰に小さめのポーチを付けて準備完了だ。
首にはいつもの黒いチョーカーがある。
外気に触れた箇所からエネルギーを吸収するため露出は多い方がたくさんのエネルギーを吸収できる。
そのため、このようなデザインとなった。
最初に見られた時は男子陣からの視線が少し痛かった。
服は耐火性のある素材で作られており、ブーツは足音が鳴らないよう靴裏は吸音するようになっている+いざ肉弾戦をするとなった時のためにつま先と踵は硬い仕様となっている。
銃はエネルギーの弾を弾丸としている特殊な銃であり、エネルギーをこめると銃弾が補充される充電式のような銃だ。
圧縮に時間がかかる弾を即座に打ち出すことのできる優れものでステラさんからもらったプレゼントである。
デフォルトは水の弾丸だが、少しエネルギーを注げば違う種類の弾丸に変更することができ、それぞれによって着弾した時の反応が異なる。
水、風は普通の銃弾のような性能。
光、炎は打たれた場所がかなり高温となり少し爛れる。
氷は打たれた箇所が部分的に氷結し、凍傷を引き起こす。
雷は着弾と同時に電気が走り、感電する。
しかし、自身でタイムラグなしに雷を打ち込むことができるためほぼ使わない。
という感じだ。
腰のポーチは圧縮弾という、私の中で生成されるそれぞれのエネルギーを凝縮した弾だ。
見た目はビー玉のような大きさのカラフルな弾。
それぞれ手に握りしめることで自身に各種の天候エネルギーを供給することができ、その弾に準ずるエネルギーを使用することができる。
万が一エネルギーの供給が間に合わなくなり、自身の中のエネルギーが切れた時や、緊急時に瞬時に大技を出すためのものだ。
棒は自身の個性を纏わせることのできる特殊な棒だ。
棒単体で使うこともできるし、電気や炎を纏わせて使うこともできる。
棒術はステラさんに教わった。
習って3年ほどだが、一応なんとか戦えるだろうとお墨付きももらってる。
これも攻撃の幅を広げたり、天元の個性が使えなくなった時用だ。
中央を握りある程度力を込めると伸縮は自由自在にできるため、しまっている時は小さく、戦う時は自分の背近くまで大きくすることも可能である。
重さもまあまああるのだが、それは重力操作で無重力にしてしまえば解決だ。
眼鏡は最近追加したもので横のボタンを押せばスコープになるようになっており、銃を撃つ際の照準を合わせる際のサポートをしてくれるサポートアイテムだ。
無くても大体の場所に当てられるのだが、スコープがあった方がより正確度は増すためかけている。
この前の必殺技考案の時に少し改良をしてもらい、大分完成系になってきたのではないかと自分では思う。
みんなで揃って会場に足を踏み入れると、そこはたくさんの人で溢れかえっていた。
会場の中がギチギチに人でいっぱいである。
見た感じ1000人を超えているだろう。
ここから何人がふるいにかけられ脱落するか分からない。
全員が仮免取得を目指すライバルだ。
改めて気を引き締めた。
少しするとボサボサのベージュの髪に眠たそうな目をした、くたびれた男性が壇上に立った。
それと同時に会場の受験者に緊張が走った。
「えー…ではアレ、仮免のヤツをやります。あー…僕、ヒーロー公安委員会の目良です。好きな睡眠はノンレム睡眠よろしく……。仕事が忙しくてろくに眠れない…!人手が足りてない…!眠たい!そんな信条の下ご説明させて頂きます」
疲れを一切隠さない目良さん。
一応顔見知りだが、前会った時もかなり眠そうだった。
公安委員会はかなり忙しいのだろう。
ヒーロー公安委員会。
そこは現在の私の身元引受先だ。
ちなみにステラさんは公安から指示を受け、私の身元引受人となっている。
目良さんと話したことは無いが会長と一緒にいるところを見たことがあるため、かなり上の立場の人なのだろうなとは思っている。
そんな彼は眠そうにしながらも試験の内容を伝えていく。
この会場にいる受験者は1540人。
その1540人で一斉に勝ち抜けの演習を行う。
現代はヒーロー飽和社会と言われ、ステイン逮捕以降、ヒーローの在り方に疑問を呈する向きも少なくない。
『ヒーローとは見返りを求めてはならない。自己犠牲の果てに得る称号でなければならない』
それがステインの主張である。
彼がボロボロになりながらも抱えていた己の信念だ。
「まあ、一個人としては?動機がどうであれ、命懸けで人助けをしている人間に、"何も求めるな"は現代社会において無慈悲な話だと思うわけですが……。ああ、とにかく、対価にしろ、義勇にしろ、多くのヒーローが救助、ヴィラン退治に切磋琢磨してきた結果、事件発生から解決に至るまでの時間は今、引くくらい迅速になってます」
迅速な対応。
それは職場体験で実際に身をもって経験したことだ。
瞬時に現場に駆けつけ、瞬時に鎮圧する。
一瞬で現場に駆けつけ、一瞬で制圧し、去っていくハルカさんを見て嫌ほど思い知った。
ヒーローの凄さを。
対応が迅速になってきている今、スピードについていけない者は活躍するのは厳しい。
そのため、条件達成者、先着100名を通過とすると目良さんは宣言した。
1540人のうちの100人。
つまり1割にも満たない人数である。
事前に合格者は約5割ほどと聞いていたが、今回は約0.6割と例年に比べてかなり低い。
そして、次に目良さんは合格の条件を話し始めた。
受験者はこれから配布されるターゲットを常に晒されている位置に3つ装着する。
そして、共にボール6つ配られるため、そのボールをターゲットに当てる。
するとターゲットが点灯する仕組みとなっており、身体についているターゲット全てを当てられてしまった者はその場で脱落なり、逆に2人を倒した人が条件達成となる。
3つ目のターゲットを当てた人が倒したこととなるため、3つのうち2つを当てたとしても最後を当てなければ無駄というわけだ。
説明を終え、試験官がターゲットとボールを配ろうと動いた瞬間会場が凄まじい音を立てる。
次の瞬間、天井に線が入り、ドアのように開いていく。
そして最終的に、サイコロの展開図のように部屋は開き、ドンと壁と天井だったものが地面に叩きつけられた。
あまりの大胆な出来事に少しびっくりしてしまった。
開けた先にあったのは様々な地形が用意されたUSJのような演習場。
ここが今回の試験会場のようだ。
試験官からターゲットとボールを受け取り、左のお腹、そして左右の腰の下の方に付けた。
そして、圧縮弾の入れたポーチに同じくボールも仕舞い込む。
そして、1分の猶予時間が始まった。
先着で合格なら同校同士の潰し合いは無い。
ならば手の内を知り尽くしている同校同士でチームアップを組むことが重要となってくる。
しかし、いつも通り集団行動を嫌う爆豪は抜け、その後を追いかけて切島と上鳴が抜けた。
次に自分の個性は大所帯だとかえって力が発揮出来ないと言い残し、轟が抜けた。
私も轟と同じであるため、緑谷には悪いが抜けさせてもらおう。
「緑谷、ごめん。私も抜ける」
「天野さんまで!?1人は危険だよ!」
「私の個性は広範囲のやつが多いから単独の方がやりやすい。それに大丈夫……。すぐに決着つけるから」
そうして私は足を進めた。
場所としては自然がある場所もいいが草や石など足音の障害のないコンクリート系の自慢の工業地帯ら辺のエリアか、通常の街などがいいだろう。
体育祭の中継の影響で私たち雄英生は個性不明というアドバンテージがない。
更に弱点や戦闘スタイルまで知れ渡っていると言ってもいい。
恐らくだが、他の受験者からは格好の的になるだろう。
しかし、私もあれから成長している。
ハンデがあろうが関係ないことだ。
闘志を胸に私は、そちらのエリアへと足を進めた。