神野事件編
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死柄木がいなくなって個性を発動させようとするが1日以上眠っていたのか天元を発動させるためのエネルギーが底をつきていた。
更に、触れられない状況では重力の個性は発動できない。
どうしたものかと考えていると凄まじい破壊音が響いた。
誰かがこの建物を破壊したのだろうか?
僅かだが外の空気が入ってきたのか天元のエネルギーが微量だが戻ってきているのが分かる。
(このまま、溜まればこの機械をショートさせて脱出ができる……!)
今は待つしかない。
そう思っているとカツカツと足音が聞こえてきた。
「ここにまだいるということは弔の勧誘を断ったのか」
「!……その声、先生?」
「ああ、そうさ」
そうして姿を見せたのは黒いマスクをした人物だった。
こいつは両親が先生と呼んでいた人。
死柄木を私に会わせた張本人だ。
数回しか会ったことないが覚えている。
「どうしたんですか。そのマスク」
「これは6年前にオールマイトにやられてね。今ではこのマスクがなければ生命活動もままならないのさ」
「……そうですか」
「それにしても残念だよ、奏くん。すっかり目に光が戻っているね。きみは弔のいい右腕になると思っていたのに。台無しだ」
「……」
「まあ、いい。それはともかくここにいては瓦礫の下敷きになって巻き込まれてしまう。着いておいで」
そうして彼は拘束を解き、腕を掴んで引きずるように私を連れていく。
まだ天元のエネルギーも十分に溜まっていない。
今は大人しく着いていくしかないと思い、素直に従った。
月光が差し込む方に先生は歩いていく。
近づくにつれて私のエネルギーも微弱なものからどんどん強くなっていく。
先生が話しながら歩いていくが月光の元に完全に姿を晒すのと同時に先生が拘束された。
私の腕は急に離され、その勢いで地面に座り込んでしまった。
月光の差す方を見るとどうやらプロヒーローが来ていたようでMt.レディ、ギャングオルカ、更にはNo.4のベストジーニスト、それにステラさんたちの姿もあった。
「ちょ、ベストジーニストさん!もし、民間人だったら!」
「状況を考えろ!その一瞬の迷いが現場を左右する。ヴィランには何もさせるな!」
「!奏ちゃん!」
「無事だったか!」
「!ステラさん、ヒカルさん……」
「!目的の少女発見した!」
私の姿を見つけたギャングオルカが通信機らしきものに話しかけている。
それと同時に先生から凄まじい力が放たれる。
咄嗟にジーニストが服を引っ張って皆を端に飛ばし、ヒカルさんが光のバリアそしてリキッドさんが大きな水の壁を展開するが巨大なバリアを維持するのは厳しかったのか威力が予想以上だったのか、最終的にバリアはパリンと割れてしまう。
土埃が舞い、視界が晴れた先で見えたのは拘束の解けた宙に浮いている先生とプロヒーロー達が地面に伏している様子だった。
ベストジーニストは意識があるようだったが他のプロヒーローはヒカルとリキッドのバリアのおかげで衝撃は和らいだものの動ける状態では無かった。
ベストジーニストが反撃をするも先生のトドメの一撃が放たれ、大きな風穴が彼のお腹に開く。
そして力尽きたようにバタリと倒れた。