林間合宿編
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3人が降り立った先には更に3人の敵がいた。
ツギハギだらけの男……荼毘。
先程麗日、蛙吹と交戦していた女……トガヒミコ。
そして黒のスーツで全身を覆った男……トゥワイス。
荼毘から青い炎が放たれる。
皆咄嗟に避けたが、緑谷と障子は避け切ることができず、右腕と左腕をそれぞれ負傷した。
「死柄木の殺せリストにあった顔だ!そこの地味ボロくんとお前!なかったけどな!」
「!」
完全に炎を避け切った轟にトゥワイスが奇襲仕掛ける。
しかし、轟はそれを氷結で牽制した。
緑谷は女に押し倒され、ナイフに刺されそうになるが間一髪のところで障子に助けられた。
「爆豪と天野は?」
「もちろん……ん?」
荼毘の男がシルクハットの男……Mr.コンプレンスに話しかける。
Mr.が右ポケットを探るがあるはずのものが無かったのか困惑の声が漏れた。
その姿を見て障子が2人に声をかける。
「!緑谷、轟!逃げるぞ!今のではっきりした。個性は分からんがさっきお前が散々見せびらかした右ポケットに入っていたこれが常闇、爆豪、そして天野だな。エンターテイナー!」
その手には3つのガラス玉が握られていた。
その言葉に緑谷は表情を明るくし、障子と共に走り出す。
轟が巨大な氷壁を繰り出し、2人の後を追う。
しかし、逃げようとするも脳無、そして黒霧に退路を阻まれる。
ただ、黒霧は何か攻撃をしてわけではなくワープゲートを3つ展開する。
トガ、そしてトゥワイスはさっさとワープゲートの中に入っていく。
荼毘は目標が奪われたためワープゲートを潜るのを渋るが、Mr.は焦った様子もなくワープゲートを潜ろうと歩を進める。
「あぁ。あれはどうやら走り出すほど嬉しかったようなのでプレゼントしよう」
その言葉に3人はMr.の方を振り返る。
「癖だよ。マジックの基本でね。ものを見せびらかす時ってのは……見せたくないものがある時だぜ?」
そうしてMr.が指をパチンと鳴らすと障子の手に握られていたガラス玉が氷の礫に変わる。
取り返したと思われた爆豪と常闇、天野のガラス玉は相手の口の中にあった。
今度こそ取り返そうと再び距離を詰める3人だが、何せ距離が遠い。
もう無理かと思われたがその瞬間、森の中から光線が伸びる。
そこにいたのは森に1人隠れていた青山だった。
光線が仮面を割り、男の口からガラス玉が溢れる。
ガラス玉はそれぞれ宙を舞う。
それに轟と障子は必死に手を伸ばした。
緑谷は手を伸ばそうとして激痛が走ったのか躓き、ゴロゴロ転がっていった。
障子が手を伸ばした先に1つ、轟が手を伸ばした先には2つ。
障子は1つのガラス玉をしっかりと捕えたが、轟の手はガラス玉を掴むことなく、ガラス玉は荼毘に回収されてしまった。
「確認だ。解除しろ」
「俺のショーが台無しだ」
荼毘の言葉にMr.はパチン指を鳴らす。
それとと同時にガラス玉が人の形へと姿と戻る。
障子の持っていたガラス玉は常闇。
そして、奪われた方のガラス玉からは爆豪と天野の姿が現れた。
「問題なし」
爆豪は首を掴まれ、抵抗ができない。
天野は手首を後ろで掴まれており、強い力に眉を顰める。
「かっちゃん!!」
「天野!!」
「来ちゃダメ!!」
緑谷と轟が必死に爆豪と天野の元へ向かうが辿り着く寸前でワープゲートは消えてしまい、助けることは叶わなかった。
森の中に緑谷の慟哭が響き渡った。
ヴィランが去った15分後ブラドキングの通報により警察と消防が到着。
森の火は最小限に抑えられていたため、消火活動はものの数分で完了した。
生徒40名のうち、ヴィランのガスによって意識不明の重体15名。
重軽傷者、11名。
無傷で済んだのは13名。
そして、行方不明、2名。
プロヒーローは6名の内1人が頭を強く打たれ重体。
1名が大量の血痕を残し、行方不明となっていた。
一方敵側は3名の現行犯逮捕。
彼らを残し、他の敵は跡形もなく姿を消した。
こうして、生徒達が楽しみにしていた林間合宿は、最悪の結果で幕を閉じた。