林間合宿編
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合宿3日目。
今日も昨日に引き続き個性訓練だ。
今日の私の訓練は炎と氷。
水を張ったドラム缶の中に浸かり、岩壁に向かって最高火力で氷を出し続ける。
低体温で意識が切れそうになったところで個性を切り替えて炎で溶かしていく。
次に身体の熱が高温になり、意識が切れそうになってきたところでまた氷を出していく。
それの繰り返しだ。
はっきり言って地獄である。
寒くなったり、熱くなったりと温度の急激な変化に頭がクラクラしてくる。
朦朧とするが意識は浸かっている水がなんとか繋ぎ止める。
熱湯に火傷しそうになるが急激に冷える氷水のおかげで身体に影響は出ないギリギリをなんとかなっている。
身体の内側からではなく外側からの刺激で繋ぎ止めているのだ。
それが効かなくなって気絶しても顔がドラム缶の中に沈み、口や鼻から水が入るため強引に意識が覚醒した。
炎と氷は温度が関わるからこそ、肌に合わなければ火傷や凍傷にもなる。
私の身体は半分半分の轟とは違い全身ある程度どちらにも耐えられる身体だが、それ故に限界点が低い。
轟に体育祭で押し負けたのはそれが原因だろう。
氷結と炎の限界点の上昇とそれに伴う身体の慣れ。
更に最大火力を常時出し続け、昨日と同じエネルギー貯蓄の増加ならびにスピードアップ。
この4点を伸ばす訓練だ。
今日は相澤先生より1日中これを行うようにと言われている。
何度も死にかけているようなものだ。
辛くないわけがない。
でも、もっと強くなるためだ。
頑張らければ……。
ゼーゼーと息が上がる中、同じような特訓をしている轟が目に入る。
あちらも随分ハードそうだ。
そんなことを思っていると不意に同じように息をする轟とバッチリ目が合った。
「………」
何か言った方がいいだろうか?と一瞬考えて、「頑張れ」と口だけ動かした。
その言葉を正しく受け取ってくれたのか轟は微笑んで私から目を逸らすとまた訓練に戻った。
その微笑みにまた心がソワソワして少し鼓動が早くなった気がした。