職場体験編
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「これで登録完了!ちょっとテストするね!………」
そう言うとメイさんは少し黙ってしまう。
少しすると……
『初めまして、セレネさん。私はこの事務所の副所長、ピークです。これからよろしくお願いします』
「!」
突然女性の声が聞こえる。
穏やかで優しい感じの声色だ。
脳内に直接響いてくる不思議な感じだ。
テレパシーなどを受け取る感じに似ているかもしれない。
「あ、ピクってした!ピークさんからの挨拶来たでしょ?これが私のネットワークなの!折角だからセレネちゃんからもピークさんに返してみたら?」
「えっと……。コツとかあるんでしょうか……?」
メイさんの提案に少し戸惑った。
何せ初めてやることだ。
どうしたらいいのか、やり方が分からず、困ってしまう。
「いや、思うだけで大丈夫!思ってくれたらあとは届けるのがわたしの仕事だからね!」
心の中の声を伝えると言っていた。
そしたら、心の中で話す感じをイメージする。
(ピークさんですね。これからよろしくお願いします。この事務所の力になれるように精一杯頑張ります)
「はい!今セレネちゃんが思ったことピークさんに届けたよ!」
「!本当に思うだけでいいんですね」
「うん。簡単でしょ?視覚情報とかはこれを誰々に届けてって言ってくれれば届けるよ。それとこれを使う上でのルールをいくつか説明するね」
そうしてメイさんはツラツラと話していく。
1つ目は
この機能を使うのは緊急を要するときだけ。
つまり、戦闘時とか潜入時の使用のみと言うことだ。
普通のパトロールとかでは余程のことがない限り使わない。
情報の処理をしているのがメイさんのためずっと使用されているとメイさん自身が休めなくなってしまうとのことだ。
2つ目は
脳の処理能力上、併用して共有できる上限は3つまで。
基本的に聴覚、視覚、心の声の3つを設定している。
触覚の共有は突然のダメージまでメイさんに届いてしまうため使用禁止。
嗅覚、味覚を伝えたい時は切り替える必要があるため先に言うこと。
この2つのルールを守ってほしいとのことだった。
戦闘向きではないが連携をとるのにここまで適した個性はないだろう。
1つでも強力だが、3つまで併用できるという。
緊急時には様々な情報が交錯する。
その情報を適切に処理するのはメイさんの役目だから、個性意外にそれを的確な処理能力も必要だ。
それをメイさんは持っているのだろう。
聞けば聞くほどすごい人だ。
「さて、ステラ事務所のネットワークについては以上!分からないことがあったらまた聞きにきてね」
「ありがとうございます。じゃあ、俺たちは失礼しますね」
「ありがとうございました」
そうして私たちはメイさんのデスクを離れた。
それから、アジャストさんは色々なことを教えてくれた。
書類仕事からパトロール。
マークしているヴィランの捜査。
通報を受けての緊急出動時の対応の仕方。
そして、この事務所特有のステラさんの未来予知を駆使した犯罪事前防止の手順など。
それぞれ誰が何をやるかはステラさんと副所長のピークさんが決めているらしい。
「さて、業務的な説明はここまで。早速だけどパトロールに出ようか」
「はい」
「近々ステラさんが保須で大規模な事件が起こると予知した。ここからそう遠くないところだからパトロールで異変を感じたらすぐに言ってくれ」
「分かりました」
保須といえば最近話題になっているのはヒーロー殺しだ。
しかし、彼は今まで暗殺を繰り返し、派手な事件にはしてこなかった。
大規模な事件となるとヒーロー殺しとは関係なく、別人の犯行である可能性が高いだろう。
「きみもその現場に行ってもらうんだけど緊張する?」
「……少しだけ。ちゃんとできるのか不安です」
「人助けをすればいいんだよ。全力でね。それがヒーローの存在理由さ。ステラさんがきみを助けたようにね」
「ああ、こんなに汚れて……。あざもクマも酷い。まずはお風呂に入って、綺麗になったら、ぐっすり眠ろう。大丈夫。きみを脅かす人はもういない。さあ、この手を取ってくれるかな?」
「……あなたは?」
「私はステラ。きみを助けに来たんだ」
「……頑張ります」