Tomorrow is another day
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「おい左馬刻」
「…なんだ銃兎か」
「なんだとはなんだ。さっきの騒ぎも揉み消してやったんだ。礼くらい言ったらどうだ」
「へいへい」
通報が入り、なんとなくピンときた俺は自ら向かうと言って現場に行けば案の定見知った顔がいた。だが珍しく奴の近くには女がいた。それも一般人に見える。まぁ大方巻き込まれたのだろうと思うがその後俺についてくるなと言う視線を寄越してから女を連れてその場を離れ、戻ってきたところで声を掛け今に至る。
「おい、さっきはどうしたんだ。あの女とは初対面のように見えたが?」
「面白ぇ奴だったからな。頭突きするのはまだしもその相手を心配して謝ってやがるし、挙句オレ様に面と向かって喧嘩売ってきやがった」
「それ本当に一般人なのか?」
「あぁ。別に腕に自信があるわけじゃねぇし、バックに誰かついてるわけじゃねぇ。ただのクソ女だ」
「それは…」
「最終的にヒプノシスマイクを渡しちまったしな」
「……お前らしくないな。いやお前らしいか」
珍しく左馬刻はどこか浮かれたような顔をしている。まるで自分と同じように強い奴を見つけた時のような。だが相手はただの一般人。それも女。ということは…
「惚れたのか?」
「んなわけあるか」
「まぁそうだよな」
こいつは口は悪いが顔は良い。腕っ節もあり、The Dirty Dawgの元メンバーともすればちょっとした有名人。モテないわけがなく放っておいても女がすり寄ってくる奴が一目惚れめいたことまずなどないだろう。
「…話は変わるが明日理鶯が夕飯を馳走すると言っていた。左馬刻、行ってこい」
「クソが…テメェも来い」
最近メンバーに入った毒島メイソン理鶯。彼の趣味は実益も兼ねた料理。仕上がりも良く味も良い。が、いかんせん材料に問題がある。スーパーなどで並ぶものでなく正しく自給自足。その辺にいるピーやピーを使い見事に美味しく調理するゲテモノクッキングだ。以前俺と左馬刻はそれでエライ目にあった。だが本人はいたって善意でやっているのだから尚更タチが悪い。断ろうにも断りきれないと言うもの。と、いうことで俺は先手を打たせてもらった。
「悪いが俺は午後からたまたま会議が入っていてな。手が空きそうにない。だから理鶯には暇な左馬刻が行くと伝えた」
「あ?」
「だから「聞こえてんだよ!テメ、ふざけんな!何一人だけ除外されてんだ!」
「だからたまたま会議が入ったと言っただろ」
たまたまのところを強調すると左馬刻の眉間に皺が寄っていく。だがそんなことは問題ではない。俺は左馬刻にぐいと詰め寄る。
「忘れてんじゃねぇぞ。今日も見逃してやったんた。借りは返してもらわねぇと」
「……」
不平不満言い足りないという顔をしてるがこれが現実ってもんだ。悪いな左馬刻。だが本当にゲテモノが駄目な俺はどうやっても理鶯の飯は食えない。一体何故普通の食材を使わないのか。
「…あ」
「どうした?言っておくが理鴬はもう既に食料調達へと出かけている。断るのは無理だ」
てっきり体調不良や用事入ったと言ってフケるつもりかと思ったがどうや妙案を思いついたかのように左馬刻はニヤリと笑う。
「イイこと思いついた」
「は?」
スマホ片手にそう言うヤツは完全に悪者にしか見えず、結局何を思いついたかは教えてもらえなかった。
Are you out of your mind?
-何を考えてる?-