春、新生活。
dream
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Side Tsukishima
「おつかれっしたー!」
「……したー」
部活終わり、体育館を片付けて外に出る。
王様達変人コンビはどっちが先に外に出るかで喧嘩してるけど、それも見慣れてきた。
「あ、ねぇツッキー、帰りに寄り道してかない?」
「いいけど……どこ行くの」
鞄を肩にかけて山口の方を振り返る。
「こないだ見つけたんだけど、ケーキ屋さんがあってさ…」
店へ向かいながら、山口の話を聞くと、山口も最近ケーキ屋を見つけて、食○ログでも評価が高いので僕にオススメしてくれるらしい。
「フーン……」
適当に、相槌を打っていると、学校からは少し離れた町外れに、小さなケーキ屋さんがあった。
「ここなんだ!行こうツッキー!」
「ハイハイ」
僕自身最近はあまりケーキを食べていなかったから、久しぶりのケーキと新発見のケーキ屋さんに少し心を躍らせて店に入った。
「いらっしゃいませー、あ」
今日聞いた心地よい声色が耳に入る。
「あ、簗瀬さんのアルバイト先ってここだったんだね!」
「いらっしゃいませ、山口くん、月島くん」
驚いて顔を上げると、クラスメイトの彼女がいた。
簗瀬さん……っていうんだ、彼女。
僕とは違って僕の名前も覚えてくれていたんだな、と思うとなぜか直視出来なくて、一瞬目が合ったと思うけど、動揺を隠すように軽く会釈してショーケースへと目線を下げた。
「ツッキーは?ショートケーキ?」
山口の声でハッとする。
「……ンブラン……。モンブラン。あと、そこのパウンドケーキひとつずつください」
食べたかったケーキとは全く違う、たまたま目に入ったケーキを指さして、会計を済ませた。
店にいる間は、ずっと俯いてしまっていたと思う。
なぜか早くなる鼓動を深呼吸で抑えつつ、また会釈して簗瀬さんからケーキの入った箱を手渡された。
一瞬、指先が当たって、危うく手を離しそうになったけど、悟られないようにしっかり握って、また会釈して店を出る。
「まさか簗瀬さんがアルバイトしてるなんてびっくりだったねー」
山口が、普段僕が買わないケーキを買ったことに驚いているのか、どうにか会話をしていた。
「気が変わった、山口、ケーキ交換して」
「いいよ!ツッキー!」
なぜかほっとしてる山口とケーキを交換してもらい、帰宅した。
夕食後、久しぶりに食べたショートケーキは甘く僕の口の中へと溶けていった。
「おつかれっしたー!」
「……したー」
部活終わり、体育館を片付けて外に出る。
王様達変人コンビはどっちが先に外に出るかで喧嘩してるけど、それも見慣れてきた。
「あ、ねぇツッキー、帰りに寄り道してかない?」
「いいけど……どこ行くの」
鞄を肩にかけて山口の方を振り返る。
「こないだ見つけたんだけど、ケーキ屋さんがあってさ…」
店へ向かいながら、山口の話を聞くと、山口も最近ケーキ屋を見つけて、食○ログでも評価が高いので僕にオススメしてくれるらしい。
「フーン……」
適当に、相槌を打っていると、学校からは少し離れた町外れに、小さなケーキ屋さんがあった。
「ここなんだ!行こうツッキー!」
「ハイハイ」
僕自身最近はあまりケーキを食べていなかったから、久しぶりのケーキと新発見のケーキ屋さんに少し心を躍らせて店に入った。
「いらっしゃいませー、あ」
今日聞いた心地よい声色が耳に入る。
「あ、簗瀬さんのアルバイト先ってここだったんだね!」
「いらっしゃいませ、山口くん、月島くん」
驚いて顔を上げると、クラスメイトの彼女がいた。
簗瀬さん……っていうんだ、彼女。
僕とは違って僕の名前も覚えてくれていたんだな、と思うとなぜか直視出来なくて、一瞬目が合ったと思うけど、動揺を隠すように軽く会釈してショーケースへと目線を下げた。
「ツッキーは?ショートケーキ?」
山口の声でハッとする。
「……ンブラン……。モンブラン。あと、そこのパウンドケーキひとつずつください」
食べたかったケーキとは全く違う、たまたま目に入ったケーキを指さして、会計を済ませた。
店にいる間は、ずっと俯いてしまっていたと思う。
なぜか早くなる鼓動を深呼吸で抑えつつ、また会釈して簗瀬さんからケーキの入った箱を手渡された。
一瞬、指先が当たって、危うく手を離しそうになったけど、悟られないようにしっかり握って、また会釈して店を出る。
「まさか簗瀬さんがアルバイトしてるなんてびっくりだったねー」
山口が、普段僕が買わないケーキを買ったことに驚いているのか、どうにか会話をしていた。
「気が変わった、山口、ケーキ交換して」
「いいよ!ツッキー!」
なぜかほっとしてる山口とケーキを交換してもらい、帰宅した。
夕食後、久しぶりに食べたショートケーキは甘く僕の口の中へと溶けていった。