第二話『雌火竜狩り』
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ガァンッ!!
重く甲高い音が鳴り響き、二葉が伏せていた顔を上げると信之がリオレイアの突進を梯子槍で受け止めていた。
「嘘っ!?」
「はあっ!!」
腕を振るってリオレイアを弾き、よろめいた所に一撃を入れる。
皮膚には届かなかったが鱗に罅が入り、リオレイアは翼を動かし後ろに飛んだ。
「・・・・・・。」
噂では聞いていたけど、本当に凄い人なんだ・・・。
二葉が唖然としていると、信之は梯子槍を背にしまい、二葉の襟首を掴んで横に飛ぶ。
「わわっ!!」
二葉に襲いかかろうとしていたリオレイアの足は地面を掴み、上手く避けた二人を睨みつけた。
グルルルァ、
「立てるか。」
「は、はい、すみません、ぼうっとしてしまって。」
二度に渡る自分の失態に、二葉は大きく首を振るい気合を入れ直す。
「あまり役に立ちませんが、サポート、サポートはお任せください!!」
鞄から閃光玉を大量に取り出す二葉の姿を見て、信之は笑い二葉の頭に手を置いた。
「頼んだ。」
「はい!」
そんなやり取りの中、体制を整えたリオレイアは、やはり信之ではなく二葉の方へ向かって突進を開始する。
「今だ!!」
手に持った閃光玉を投げようとしたが、リオレイアの動きの方が早く、二葉は閃光玉を投げるのを止めて逃げ出した。
「旦ニャさん、早く投げニャいと。」
「分かっているけど、いつもタイミングが・・・。」
「ッ!!旦ニャさん、尻尾が来ますニャ!!」
「え、嘘っ!!」
リオレイアの尻尾に吹き飛ばされる二葉と黒子と玉子、蚊帳の外にされた信之とお供のアイルーはその光景を眺めていた。
「「「・・・・・・。」」」
「旦ニャさん、他のハンターさん達が匙を投げるのが分かった気がしますニャ。」
「そうだな。」
信之の声に疲れの色は無く、アイルーは顔を上げる。
「・・・旦ニャさん、なんだか楽しそうですね。」
「ああ、そうかもしれない。」
そう言って梯子槍を構え、信之は二葉の救出に向かった。