第一話『弱きハンター』
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あれから十年の時が過ぎ、狩場二葉はバサラ村で最弱のハンターとなっていた。
「ええー、お前と組むなんて嫌だよ。」
「そこをなんとか蘭丸君、モンスターは蘭丸君の好きなもので良いからさ。」
ハンターが集まる集会所で大人の女性が、弓を持った男の子に深々と頭を下げていた。
「蘭丸の好きなもん選んだらお前、全然つかえねぇじゃん。」
「なるべくモンスターに倒されませんから、罠とか爆弾とか上手く設置しますから。」
「あ、あとこれ、ハチミツで作ったお菓子をどうぞ。」
交渉手段として朝から作って来た焼き菓子を取り出し、蘭丸へ上納する。
「お、うまそう!!」
「うちの玉子と黒子の大好物なんだよね。」
「ん!うまい!!」
美味しそうに食べる蘭丸を見て、ガッツポーズをとったが、しばらくして蘭丸は渋った顔をした。
「んー、でも、蘭丸これから信長様と狩りなんだよな。」
「そうなの!?」
「うん、信長様と濃姫様と勝家で行くんだよ。」
「そうか・・・あ、でも、次の狩りの時はどうぞよろしくお願いします。」
「ま、気が向いたら相手してやるよ、じゃあな。」
最後の1つを食べ終え、蘭丸は元気よく手を振って駆けて行った。
「旦ニャさん、振られちゃいましたニャ。」
「大丈夫ですニャ、次がありますニャ。」
「そ、そうだよね、次のハンターさんにお誘いを・・・。」
そう言って、次のハンターを探そうとした時、軽く肩に手を置かれる。
ポンッ、
「其之方はまた独りか、虚弱の朋よ。」
振り返ると高貴なオーラを放つ足利義輝が立っていて、二葉は引きつった顔をした。
「よ、義輝様・・・。」
「ふむ、そなたの呼び名を決めるのは難しいな・・・弱き者、いや、贄の朋と言うべきか。」
「あ、あはは、私なんて好きなようにお呼びください、義輝様も狩りですか?」
「ああ、久秀とその従者と共にな・・・そうだ、1人枠が開いている、共に来るか?」
「えっ!?え、あ、えっと・・・。」
義輝様は最強モンスターも軽々と倒すお方だが・・・絶対、私、モンスターの生贄(標的)にされるッ!!
どんなに傷ついてボロボロになっても、義輝に大量の回復薬を渡され、走り回されるという無限地獄を味わっていた二葉の顔色はさらに悪くなっていった。
「・・・・・・・。」
「其之方との狩りは面白い、是非、来てくれないか。」
「た、大変ありがたいお誘いですが、あ、あの私、ある方と狩りに出掛ける約束が。」
「ほお、珍しいな、共に狩りをする者が居ようとは。」
「はい、何度もお誘いをして、ようやくこの度、一緒に行く事が出来まして。」
自分でもこんな上手い嘘を付けるなと感心していると、義輝は近くの切り株で出来た椅子に座って言う。
「ならば待とうではないか、そなたがそこまでして誘う者が誰なのか、予は見てみたい。」
「・・・・・・・。」
し、死亡フラグが立ってしまったぁあああ!!!!