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ふたりで乗り越えること

いくつか日が過ぎた。
林子の夢、不眠のことがあってから病院を予約したが数週間も先の予約になってしまった。
外はすっかり夏になっていた。
2人で病院に向かう。
病院に着くと何枚か紙を渡されてこんな情報までいる?という事をたくさん記入した。
何十分か待って診察室にようやく入れた。
ゲーニッツが心配そうに待合室で待つ。
診察室から林子が出てくるとゲーニッツが声をかける。
「どうでしたか?」
「とりあえず先に眠れるようになるように睡眠薬だけ出してもらったよ」
そうですか。とどこか安心する。
会計を済ませ病院を出る。
日差しが眩しい。
家に帰る途中、林子がアイスを買っていこうと言うのでコンビニに入った。
色々なアイスを眺めていたが2人で分けて食べるアイスがいいとなり最中アイスを購入。
パキッと半分に割って食べ歩きながら帰った。
 家に近づくと首輪を付けた猫がこちらを見て鳴いてきた。
「あら~ねこちゃんかわいいねえ」
「飼われてる猫ですね」
2人が近づくと甘えた声でまた鳴いた。
林子が猫に近づくとごろんとお腹を出して寝転んだ。
撫でると喉をゴロゴロと鳴らした。
「すごい人懐っこいね。この辺で見るの初めてだけど迷い猫?」
首輪には名前は書いてなく、鈴がひとつ付いてる。
気持ち良さそうに林子に撫でられる。
「外に出しているだけであって家はちゃんとあると思いますが」
先程から林子ばかりが猫を触ってるがゲーニッツは横で見ているだけだった。
触らないの?と林子が見上げるが大丈夫です。と断る。
「どうぶつセラピーだぁかわいいねえ」
と、林子は猫にでれでれだ。
しばらく戯れて林子が猫から離れる。
「じゃあね~にゃみー」
「にゃみー…?」
「あのにゃんちゃんの名前!」
「飼い猫なので名前付けるのはどうかと思いますが…」
苦笑するゲーニッツ。でも笑顔の林子。
「またにゃみーに会えるかな?」
「家がこの辺なら会えるでしょう」
そうだね!と嬉々として家に帰ったのであった。
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