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混乱

公園の森の中を歩く。
草がない歩道があったのでその道を歩く。
進んで行くと掘っ立て小屋みたいのが目に入った。
窓はなく中の様子がわからない。
近寄って耳を澄ますと低い声が聞こえた。が林子がいるかわからない。
しかしここにいると確信を持つ。
勢いよく扉を開ける。
ゲーニッツの視界には銃を向けられた林子が映った。
その瞬間ゲーニッツの何かが切れた。
すごい速さで銃を向けている男に近づき頭を持ち上げると同時に風が一気に男を包み、血が飛び散った。
流れるように隣の男に両手で鎌鼬のように切りつけた。
ばたり、ばたりと、男達が倒れた。
一瞬の出来事で林子は何が起こったかわからなかった。
ゲーニッツが林子の元へ駆け寄る。
「大丈夫ですか林子さん、ああ、口から血が…他はの所は痛くないですか?」
縛ってあった紐を解く。
「立てますか?あれならばおんぶしましょうか。とりあえずここを出ましょう」
ゲーニッツに抱えられ家まで帰った。
家に帰ると林子に何があったか気になっていたがそれよりまず彼女の精神状態を良くするようにした。
少し落ちつた頃林子から口を開いた。
「私はゲニさんの事好きだよ。でも、だから本当の事も知りたいの。」
ゲーニッツが固まる。
「ルガール?って人がオロチの力がなんとかって…それは何?ゲニさんから風?も出てたしどういうこと?」
混乱してきて涙ぐむ林子。
そっとゲーニッツが頭を撫でる。
「本当の事を、知りたいですか…?」
涙が抑えきれず溢れる。
「知りたい、よ。私ゲニさんの彼女だもん」
林子の涙を拭う。
「今は思う事も気持ちが落ち着いていないようなので、明日ゆっくり話します。今日はもう休みましょう」
ベッドへ二人で行く。
林子が眠るまで抱き寄せてそばを離れなかった。
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