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混乱

目を覚ますとお昼前だった。
林子が布団から起きると窓から温かい日差しが差し込んでいた。晴れてるとすぐわかった。
ずっと調子が優れない事を林子自身も気にしていた。
彼、ゲーニッツに物凄く迷惑をかけている事がつらかった。
ベッドから降りて窓を開けると少し夏らしい風が頬を掠めた。
夏を感じる事が出来て林子は嬉しくなった。
何かをしなきゃ。と思い林子は台所へ行く。
昼食を作ろうと思ったが林子が思ってたほど材料がないことが目に入る。
「買い物、行くかぁ」
気分転換にとも思い出かける準備をして家を出た。
町に出ると半袖の人や上着を手にかけて歩いてる人などが歩いていた。
季節がどんどん移り替わっていってるのを見て感じて林子の心はさらに軽くなった。
スーパーに着きあれやこれやと商品を見て選ぶ。
お菓子コーナーを通ると夏の果物を使ったケーキなどが目に付いた。
「夕飯の後のデザートで一緒に食べようかな」
2個入ったケーキを取りかごに入れる。
会計を済ませスーパーを出て家に向かう。
調子が良くなってきているためか、家に付いたらやりたい事を頭に浮かべて歩く。
と、その刹那視界が暗くなる。
反射的に声を出そうとするも口も何かに押さえつけられている事に遅れて気づく。
体が宙に浮き引っ張られる。
何が起こったかわからない。が林子の体を持ち上げて運ばれるのがわかると、これは〝誘拐〟だと理解した。
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