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なんでもない日常。

その日はよく晴れた日だった。
ゲーニッツは珍しく休みを取っていた。特に理由はない。
林子も早く起きて一緒に家事をしていた。
「今日いい天気だから洗濯物よく乾きそうだね!」
洗濯カゴいっぱいに洗った服を持ってる林子。
それを見てゲーニッツが驚く。それもそう、ゲーニッツ自身は毎日こまめに洗濯をしてるので少ないと思っていたからだ。
しかし林子の洗濯物がいつも少ないとは思っていた。
「そんなに洋服溜め込んでたのですか」
「あーごめん。だらしなくて…」
落ち込んでる彼女をみて頭を撫でる。
「今度から着終わった服は洗濯機に入れましょうね。怒ってはいませんから」
林子が持ってたカゴをゲーニッツが持つ。
「さ、干しましょう。手伝ってください」
はーいと少し申し訳なさそうな声で答えてゲーニッツと一緒にベランダへ行く。
洗濯物を干して洋服が風になびく。日差しの暖かさが心地いい。
「あ」
と林子が声をあげる。
「どうされましたか?」
「布団シーツも洗ったんだった!」
そういいパタパタと部屋の中へ戻っていく。しばらくしてから大きなシーツの塊を持ってきた。寝具のシーツをすべて洗ったのであろう。
慌ててゲーニッツが林子に駆け寄りシーツの塊を持つ。
「乾きますかね?」
「今日は夕方までには乾くとおもうよ~いい天気だし!」
青い空に白いシーツが良く映えて風もシーツをなびかせる。
「本当にいい天気ですね」
そうだね~と気の抜けた林子の声が聞こえる。
その声色と同じように時がゆっくり動いてるように感じる。
しばらくの間二人でベランダで洗濯物をを眺めていた。
ゲーニッツが気がつたように時計を見る。
「もうお昼ですね。作って食べましょうか」
もうそんな時間か。と林子も時計を見る。
「今日は私がオムライス作るよ」
「それは楽しみです」
笑顔で林子を見る。嬉しそうにこちらを見る彼女が愛おしかった。
たまにはこんな休日も悪くないと思い、またよく晴れた日にでも彼女と過ごしたいと思うゲーニッツであった。
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