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新しい関係

一緒に住み始めて慣れてきた頃だった。
余裕がある時、林子はゲーニッツの仕事を手伝いをするようになっていた。
最初の頃はゲーニッツも心配だったが一緒に居れる時間が増えた事が少し嬉しかった。
参拝者がいない西日が強い時間帯、教会でゲーニッツと林子は一緒にいた。
「林子さん」
ふと声をかけられる。
振り返り「なんですか?」と笑顔で見る。
謎の緊張感が漂っていた。
というのもゲーニッツ自体が緊張感を持っていた。
不思議そうに見つめる林子。
「あの、こちらに来て下りますか?」
そういわれゲーニッツの元へ行く。
立って向き合う。ゲーニッツが目を泳がせて照れているのが林子が見てそれをうかがえた。
林子もそれを見てつられて照れてしまう。
「林子さん…」
また名前を呼ばれる。わからないが何かに期待してしまう。
彼女、林子に聞こえないようにゲーニッツが呟く。
「…お赦しください」
唇が重なる。
唇が重なりしばらくその状態が続いた。
離れると林子の顔は驚きの表情と真っ赤に頬を染めていた。
今までキスをしたことがなかったので驚きが隠せなかった。
照れてる彼女を見て更に気持ちが抑えられない衝動にかられる。
「この後、家に戻られたら好きなように貴女を愛してもいいですかね」
「えっ」と声が零れる。
抱きしめ耳元で呟く。
「覚悟しててください。今夜は貴女をたくさん愛でます」
それを聞いて頭に血が上り気が抜けていく林子。
これは夢なのか?と幸せに溺れる。
その日は教会を早く閉めた。
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