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新しい関係

林子の母親と親戚とで顔を合わせる日が来た。
最初ゲーニッツを見た母親や親戚は林子とはすごく歳が離れてるのに驚き、疑いの眼差しで見ていた。
重い空気に包まれる。林子は耐えるのに必死だった。
それを感じ取ったのかゲーニッツは林子の傍を離れず気にかけていた。
普段から参拝者との話など教えを言っているせいかゲーニッツは淡々と話をして母親達を納得させる事ができた。
と言っても言いくるめた。と言った方が正しいだろうか。
親戚の人からは条件を出された。
最低月に一回は林子をこちらの家に顔を出させてほしいとの事だった。
もちろんゲーニッツは承諾した。
林子がゲーニッツの家に住むことが決まったのだ。
そうなるといつ頃引っ越すかも決める話に進んでいった。
林子の母親の方が早く家を引き払いたいと言ってきたので近日中に引っ越しをすることになった。
話がまとまり今日はここで解散となった。

「もうすぐ引っ越しだね~。ゲーニッツさんの説得力すごかったよ~」
引っ越しの日が決まったのでゲーニッツの家の中も整理するため林子が手伝いに来ていた。
「こちらに来て手伝ってくれるのは嬉しいのですが貴女の方は大丈夫なんですか?」
手を止めて話すゲーニッツ。
ビクッと動く林子。あははとから笑いをする。
ゲーニッツが溜息をする。
「その感じですと進んでない感じですね。今日はもう大丈夫ですのでご自分のをやってください」
そう言い林子を玄関まで連れて行く。
「えーん。ごめんなさい~!ちゃんとやりますからもう少し一緒に居たいです~」
ゲーニッツが林子と向かい合い林子の肩に手を置く。
「これから一緒に住み始めるんですから嫌でも一緒に居られるんですから今貴女に頑張ってほしいのです」
そういわれると照れてしまう林子。
「…そう言われちゃうとなあ。はい、頑張ります…!じゃあ今日は帰って荷物まとめます!」
笑顔で家を出ていく林子。
やれやれ。と思いながらもゲーニッツも心のどこかで一緒になるのを楽しみにしていた。
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