short
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
龍司が帰宅すると、同棲している名前は既に家にいるはずなのに部屋の明かりはついていなかった。
疑問に思いながらドアをあけ、パチリと電気をつけるとそこには。
「な、何かあったんか!?」
目をはらし、1人ソファーで大粒の涙を流している彼女の姿が目に入った。
「っう、龍司さん、おかえりなさっ……っ」
思わず駆け寄りしゃがんで目線を合わせてから涙を拭ってやると、その手にはテレビのリモコンが握られていた。
もしや……と思いテーブルを見れば、案の定ドラマのDVDが置いてあった。
「……これ見たから泣いとんのか」
コクコクと頭を振りながらこちらに抱き着いてくる様子はまるで子どものようだ。
「あのなあ。普通に何かあったんかと思って肝冷やしたわ。せめて電気くらいつけえや」
「う~~だってそんな余裕もなかったんだってばあ……っ」
なんだかんだと言いつつも宥めるように頭を撫でてしまうあたり、自分は相当この名前という人間には甘いのだと思い知る。
「そないに泣けるんか。このドラマ」
名前を前に抱きかかえるようにしてソファに座り直しながら、DVDのパッケージを手に取る。
「は、ハッピーエンドだと思ったのに最後主人公をかばって恋人が死んじゃったの……」
確かにパッケージは平和そうな恋愛ドラマの様相をしていて、とても人が死にそうには見えない。
「パッケージ詐欺やないか」
「そうなの!絶対ほのぼのハッピー恋愛ドラマだと思ったのに!!!ハイパードロドロ鬱エンドなんだもんっ」
必死に訴えかける様子が可愛らしくて、思わずはれた瞳にキスを落とすと目だけでなく顔全体が分かりやすく赤くなった。
「……龍司さんは、絶対に死んじゃわないでね」
下を向いて告げられたその一言は酷く小さくて、聞き逃してしまいそうなものだ。
「安心せえ。俺は簡単には死なんわ」
「う~~龍司さんっ」
改めて抱き着いてくるその身体は自分と比較するとひどく小さく華奢で、あまりにも儚い。
壊してしまわないように、そっと抱きしめ返した。
「主人公の恋人、ちょっと龍司さんに似てるなと思ってこのドラマ選んだから余計に悲しくなっちゃって……」
思わぬ告白に口元が緩んでしまうのがわかる。
「なんや寂しい思いさせてたみたいやな。ワシならお前のこと泣かしたりはせえへんで」
「やっぱり龍司さんかっこいい」
「泣いてるときの方が素直やな」
「私は普段から素直です!」
「あ~もう頑固になってきてしまっとるわ」
おどけながらも今度は唇にキスをする。
二人の中でスイッチが切り替わった音がして、あっという間に名前はソファに押し倒された。
__やはり君が泣くのは、嬉しいときだけでいい。
疑問に思いながらドアをあけ、パチリと電気をつけるとそこには。
「な、何かあったんか!?」
目をはらし、1人ソファーで大粒の涙を流している彼女の姿が目に入った。
「っう、龍司さん、おかえりなさっ……っ」
思わず駆け寄りしゃがんで目線を合わせてから涙を拭ってやると、その手にはテレビのリモコンが握られていた。
もしや……と思いテーブルを見れば、案の定ドラマのDVDが置いてあった。
「……これ見たから泣いとんのか」
コクコクと頭を振りながらこちらに抱き着いてくる様子はまるで子どものようだ。
「あのなあ。普通に何かあったんかと思って肝冷やしたわ。せめて電気くらいつけえや」
「う~~だってそんな余裕もなかったんだってばあ……っ」
なんだかんだと言いつつも宥めるように頭を撫でてしまうあたり、自分は相当この名前という人間には甘いのだと思い知る。
「そないに泣けるんか。このドラマ」
名前を前に抱きかかえるようにしてソファに座り直しながら、DVDのパッケージを手に取る。
「は、ハッピーエンドだと思ったのに最後主人公をかばって恋人が死んじゃったの……」
確かにパッケージは平和そうな恋愛ドラマの様相をしていて、とても人が死にそうには見えない。
「パッケージ詐欺やないか」
「そうなの!絶対ほのぼのハッピー恋愛ドラマだと思ったのに!!!ハイパードロドロ鬱エンドなんだもんっ」
必死に訴えかける様子が可愛らしくて、思わずはれた瞳にキスを落とすと目だけでなく顔全体が分かりやすく赤くなった。
「……龍司さんは、絶対に死んじゃわないでね」
下を向いて告げられたその一言は酷く小さくて、聞き逃してしまいそうなものだ。
「安心せえ。俺は簡単には死なんわ」
「う~~龍司さんっ」
改めて抱き着いてくるその身体は自分と比較するとひどく小さく華奢で、あまりにも儚い。
壊してしまわないように、そっと抱きしめ返した。
「主人公の恋人、ちょっと龍司さんに似てるなと思ってこのドラマ選んだから余計に悲しくなっちゃって……」
思わぬ告白に口元が緩んでしまうのがわかる。
「なんや寂しい思いさせてたみたいやな。ワシならお前のこと泣かしたりはせえへんで」
「やっぱり龍司さんかっこいい」
「泣いてるときの方が素直やな」
「私は普段から素直です!」
「あ~もう頑固になってきてしまっとるわ」
おどけながらも今度は唇にキスをする。
二人の中でスイッチが切り替わった音がして、あっという間に名前はソファに押し倒された。
__やはり君が泣くのは、嬉しいときだけでいい。